竹久夢二「水竹居」
着崩した衿から覗く、白いうなじと背中。
一言でいえば、なまめかしい。
竹久夢二、晩年の作品「水竹居」。
ベルリン滞在時に現地のモデルを起用したて制作したそうで、
そのせいか肌の白さと線の細さが際立ちます。
和装の外国人女性をモデルにした作品といえば
前に児島虎次郎の「和服を着たベルギーの少女」をご紹介しましたが、
虎次郎の作品がどこからどう見ても外国人なのに対し、
夢二の作品は……なんというか、国籍とか人種をこえた
言ってしまえば男性が理想とする女性像。
昭和の女性はかくあれかし、なんて言うと
平塚らいてうが怒ってしまいそうですが。
「元始女性は太陽であつた」どころか、
この作品は見事なまでに
「他に依つて生き、他の光によつて輝く、
病人のやうな蒼白い顔の月」ですもんね。
まぁ、太陽には太陽の、月には月の素晴らしさがあるので
どちらかにこだわることもないんじゃないか、なんて思ったり。
さて、今日は藝大美術館の「香り展」を見てから
国立西洋美術館の「レンブラント展」を見にいく予定だったんですが、
根津駅から藝大美術館に行こうとして、反対方向に突き進んでしまい。。。
途中で立原道造記念館を発見して、
これは寄らなきゃ!と思ったら今年2月で閉館してて、
そのまま流れ流れて竹久夢二美術館にたどり着いたと。
結果、時間がなくなってレンブラントは断念したわけですが、
こういう機会がなければ足を運ぶこともないだろうから、
とりあえずは偶然の出会いに感謝ということで。
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