足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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写楽「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」とロートレック

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役者は揃った。
というか、揃いすぎ(笑)
なんせ写楽の全作品146点のうち、142点(震災の影響で141点?)が
揃い踏みというものすごいラインナップ。
東京国立博物館の「写楽」、行かなきゃ損です。


三代目大谷鬼次の江戸兵衛
The Actor Otani Oniji 3 as Edobei(1794)
Toshusai Sharaku




こちらは東州斎写楽第1期の大首絵「三代目大谷鬼次の江戸兵衛」。
この目、この眉、この唇!
画面から身を乗り出してきそうな迫力は、やっぱり写楽ならでは。
ほかの絵師の大首絵と見比べてみても、インパクトが違います。
黒雲母摺りの劇的な仕立ては蔦屋重三郎のプロデュースによるもので、
1794年5月、28図をまとめて出版と鮮烈なデビューだったようです。
ところがわずか10ヶ月の間に写楽は次々に作風を変えていき、
ついに姿を消してしまうわけですね。
10ヶ月で146点っていうのもこれまたスゴイ話ですが……。


「浮世絵類考」という浮世絵師の史料では、写楽のことを
これは歌舞妓役者の似顔をうつせしが、
あまり真を画かんとてあらぬさまにかきなさせし故、
長く世に行はれず一両年に而止ム。

と書いています。
良くも悪くも役者の特徴に迫りすぎた写楽の作品は、
役者からの不興を買うほどだったんでしょうね。
そういえば、西洋絵画でもそんな画家がいたような……。


ロートレック_イヴェット
Yvette Guilbert
Henri de Toulouse-Lautrec



ロートレック「イヴェット・ギルベール(ポスターの原案)」。
人並みはずれた観察眼と表現力で
シャンソン歌手イヴェットを「定義」したロートレックですが、
さすがに最初は拒否されたそうです。
「私をあんなにひどく醜く描かないで!」と。
そりゃあねぇ。女性としてはこんなんじゃ。。。
実際のイヴェットはこんな変なおばさん顔ではなく、
もっと若々しくチャーミングな顔立ちだったそうで。
でも、舞台に立ったときの表情は……どうだったんでしょうね。
写楽に描かれた役者も、案外同じことを思ったのかもしれません。
とはいえ彼らもイヴェットも、
大胆過ぎるほどの真に迫った表現によって不滅の存在となるわけですが。


東博の「写楽」では、
先に挙げたような大首絵が並ぶ第1期から第4期まで
写楽の変遷を順を追って見ることができるほか、
写楽が描いた役者を同時代の絵師が描くとどうなるか、
同じ作品でも保存状態でどのように色が変化するかなど、
かなり気合いの入った構成で楽しませてくれます。
第2期以降の作品については、また次の機会に。
会期は6月12日(日)まで、サイトはこちらをご覧ください。


ついでにロートレックも、三菱一号館美術館にて
10月より「トゥールーズ=ロートレック」展が予定されています。
楽しみですね~♪




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