足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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モネ「ヴェトゥイユの画家の庭」

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光を求めて戸外へ歩み出した印象派のように、
画中に描かれるひまわりは太陽に向かって大輪の花を咲かせています。
クロード・モネヴェトゥイユの画家の庭」。
道の向こうからそよ風が吹いてきそうな、
何だかいいことが起こりそうな気がする爽やかな一枚です。


モネ「ヴェトゥイユの画家の庭」
The Artist's Garden at Vetheuil(1880)
Claude Monet




さぞかしひまわりの黄色が鮮烈なんだろうな、と
期待に胸をふくらませていたんですが、
実物を見ると、意外に黄色は控えめなんですよね。
そのかわり、地面に跳ね返る光のほうが強く感じられました。
結果、視線は道の手前に立つ少年に吸い込まれていきます。
彼はモネの次男、ミシェル君。
前回の「日傘の女、モネ夫人と息子」で登場したジャン君の弟ですね。
それじゃあ、彼らのお母さん・カミーユは?


この絵の前年、1979年にカミーユは世を去っています。
彼女はここで描かれた邸宅で息をひきとり、
失意のモネはそれでも妻の最期の姿を絵に残そうと筆を手にし……
このとき描かれたのが、「死の床のカミーユ・モネ」。
悲哀がそのまま色をなしたような、冷たい青の一枚です。
印象派の盟友、ピサロには
「徹底的に打ちのめされ、ふたたび生きる気力もなく、
2人の子どもをつれてどのように暮らしていけばいいのか皆目分からない」と
哀しみを吐露しています。

死の床のカミーユ・モネ
Camille Monet On Her Deathbed(1879)
Claude Monet




しかしモネは立ち直り、
翌1880年にはサロンに入選、
同年6月には初の個展を開いています。
そして「ヴェトゥイユの画家の庭」で描かれる鮮やかな庭園風景。
ミシェル君の後ろ、道の奥の階段に立つ2人は
当時モネ一家とともに暮らしていたオシュデ夫妻の子どもたち。
モネはやがて、この子たちの父親となります。
このとき既にモネはオシュデ夫人との関係を深めており、
1892年にめでたく2人は結ばれるわけです。
哀しみを乗り越え、モネがたどり着いた希望の世界。
ひまわりや陽だまりの明るさも素晴らしいけど、
上を見上げればほら。
素敵な青空が広がっているじゃありませんか。


国立新美術館の「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」では、
ヴェトゥイユの画家の庭」をはじめ、
モネの作品が計6点展示されています。
会期は9月5日(月)まで。
僕ももう1回くらいは行きたいなぁと思ってます♪



■「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」の関連記事
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