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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

雪舟「四季花鳥図屏風」

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出光美術館の「花鳥の美」を見てきました。
明日(6月19日)までなんで、大慌てで。
雪舟等楊(伝)の「四季花鳥図屏風」、すばらしかった!


雪舟「四季花鳥図屏風」
Flowers and Birds of Four Seasons
Sesshu Toyo





くっきりとした輪郭線で描かれた樹木や岩に対して、
鳥たちは霧の向こうにいるかのような表現。
全部で4羽描かれてるんですが、実物を前にしても
よく見ないと気づかないくらいです。
じいっと見つめていると、
そのうち幽玄の世界に迷い込んだような気分に。


雪舟の屏風絵は、十数点しか現存しないのだとか。
そのうちの2点をまとめて見られるまたとない機会です。
どちらも「四季花鳥図屏風」という作品名で、
もう1点は一転、存在感のある鳥たちが画中を躍る傑作。
でも中央(右隻、右から3曲目)で枝にとまる鳥がちょっと異質でした。
緑と赤がにじんでぼんやり発光しているような……
ギュスターヴ・モローみたい!


出光美術館の「花鳥の美」では、
アクセントとして使われた藍や代赭が
湿潤幽玄な雰囲気を深める山本梅逸「四季花鳥図屏風」や、
3色の牡丹が群青・緑青で描かれた太湖石の上に艶やかに咲く
田能村竹田「春園富貴図」、
桜の白と紅葉の朱が目に鮮やかな
桃山時代の「吉野龍田図屏風」など見所たっぷり。
特に「吉野龍田図屏風」は根津美術館のと
並べて展示したら壮観だろうなぁなんて思いました。
工芸でも柿右衛門や野々村仁清など、出光美術館の至宝がずらり。
あと1日なんて、ホントもったいない(笑)
もっと早くに行けばよかったです。



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雪舟はどう語られてきたか (平凡社ライブラリー)雪舟はどう語られてきたか (平凡社ライブラリー)
(2002/02)
山下 裕二

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