足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

エドウィン・ロング「選ばれし5人」

0   0


今から1700年も昔。
5人の美女を集めて裸にし、
彼女たちの最も美しいパーツを組み合わせて
理想とする美女を描こうとした画家がいます。
彼の名は、ゼウクシス。古代ギリシャの伝説的画家です。


エドウィン・ロング「選ばれし5人」
Choosen Five(1885)
Edwin Longesden Long




こちらは19世紀イギリスの画家、エドウィン・ロングの「選ばれし5人」。
ゼウクシスが5人の美女を集めて制作に没頭する場面を描いた作品です。
画中のゼウクシスが描こうとしたのは、
ホメロスの叙事詩「イリアス」に登場する美女、ヘレネ。
台にあがった女性のポーズは、
ブグローの「ヴィーナスの誕生」や、
シャセリオーの「エステルの化粧」を裏返したような
伝統的な美女の官能ポーズですね。
彼女たちの目や鼻や口、気に入った部分を抽出して
一つの作品を作り出すという手法は……
最近話題の某アイドルグループに似ています。
昔も今も、考えることはさほど変わらないということでしょうか。
個人的には江口愛実ちゃん、よくできてるなーと思ったけど。
AKBに関する広告手法に対する是非はおいといて。

ブグロー「ヴィーナスの誕生」
The Birth of Venus(1879)
William-Adolphe Bouguereau




ちなみにゼウクシスという画家ですが、一体どんな人物だったのか。
こちらの作品がそのヒントになりそうです。
レンブラント・ファン・レイン「ゼウクシスとしての自画像」。
オランダを代表する巨匠レンブラントが描いた、最後の自画像とされる作品です。
自画像を多く描いたレンブラントですが、
その多くは傲岸不遜であったり端正であったり
自信みなぎるドヤ顔が印象的なのに対し、
晩年のこの作品はどこか虚ろで、
あきらめにも似た不気味な微笑が闇に溶け、
芸術家のエネルギーなどみじんも感じさせない老婆のような表情です。

レンブラント「ゼウクシスとしての自画像」
Self-Portrait as The Zeuxis(1665-69)
Rembrandt van Rijn




ゼウクシスが最後に描いたのは、奇しくも老婆の肖像画。
筆を走らせる最中に、彼は心の奥底に眠る歪んだ好奇心に気が付き、
笑い声を上げながら狂死したのだとか。
老婆に欲情したものか、それともレンブラントの作品のように
自身と老婆の境を見失ったのか。
レンブラントはこのエピソードにちなんで、
自身を狂気に堕ちた伝説の画家にたとえ、
画面の左には老婆の横顔を描きこんでいます。
それにしても芸術家の最期というのは、なんともかんとも。。。
ゴヤのように80を前にしても「俺はまだ学ぶぞ」と宣言する画家もいれば、
レンブラントのように空虚を隠そうともしない画家もいるわけで。
いずれにせよ、好奇心もほどほどにしとかないと痛い目を見るということでしょうか。
AKBのプロデューサーも、気をつけたほうがいいかもね(笑)



ぽちっとお願いします♪
人気ブログランキングへ  Twitterボタン


関連記事

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://suesue201.blog64.fc2.com/tb.php/339-a4ce4611
該当の記事は見つかりませんでした。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。