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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ピカソ、最後の「自画像」

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パブロ・ピカソ最後の「自画像」。
死の前年に描かれた画家自身の顔は、
どことなく寂しげで……
じっと見ていられない。


ピカソ「自画像」
Self-Portrait(1972)
Pablo Picasso




深く刻まれたシワ、顔の色は青黒く
人間以前のけだものに戻ったような、原始的な表情。
かたく引き結んだくちびるは何かを耐え忍んでいるようで、
ぽっかりとあいた洞窟のような瞳は……
ピカソはこのとき、何を見ていたんでしょう。


衰えを知らぬ精力と創造力で絵筆を振るい続けた20世紀最大の巨匠。
その作品数は油絵だけで1万3千点にものぼるといいます。
気の向くままに多くの女性と浮き名を流し、時に傷つけ、時に追いつめ、
喜びも哀しみも、怒りも無常も思うがままにカンバスに刻み付けた画家。
際限のない欲望は、自身の闇の深さゆえだったのでしょうか。
満たされないからこそ、追い求める。
満足できないからこそ、壊そうとする。
老齢となり、死を意識したとき
わが来し方を振り返り、わが身を見つめ直したとき……
彼はふと、気づいたのかもしれません。


自身の、業の深さに。



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(2003/08/21)
瀬木 慎一

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4 Comments

出版部・伊東 says..."はじめまして"
はじめまして。ブログを拝見しました。
現在ロック関係のマガジンを企画しており、スエスエ201さんのポートフォリオを拝見したいのですが、
「編集・ライター」としての実績をお教え願えませんでしょうか。
その上でぜひご相談させていただきたいのですが、ご検討のほど、お願い申し上げます。
2011.06.24 15:50 | URL | #wrfCQwm2 [edit]
スエスエ201 says..."Re: はじめまして"
> 出版部・伊東様

はじめまして、お声掛けいただきありがとうございます。
大変光栄に存じますが、現在会社務めの身であり
そこ以外で商業的な文章を書く気持ちはございません。
恐縮ですが、ご理解いただければと思います。

追記:
当方音楽も好きですので、
素敵なマガジンになることを期待しております。
2011.06.25 13:23 | URL | #- [edit]
出版部・伊東 says..."出版部・伊東"
あ、なんちゃってライターさんだったのですね。
失礼しました。
2011.06.25 13:57 | URL | #wrfCQwm2 [edit]
スエスエ201 says..."Re: 出版部・伊東"
> 出版部・伊東 様

んー、そもそもアプローチの仕方がお粗末にすぎるので、
ホントに出版関係の人なのかな???という疑問があったりします。
まぁ、このくらいにしときましょう。

by なんちゃってライター
2011.06.25 14:17 | URL | #- [edit]

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