足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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ルノワール「踊り子」

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振り向きざまの、この表情にノックアウト。
ピエール=オーギュスト・ルノワール踊り子」。
幼さと凛々しさが同居する、不思議な一枚です。


ルノワール「踊り子」
The Dancer(1874)
Pierre-Augustê Renoir




国立新美術館の「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」では、
前回ご紹介した「アンリオ夫人」の隣に
この「踊り子」が展示されています。
どちらも青を基調としており、
透き通るような肌と白いドレスが背景と溶けあい、
ルノワールの巧みな色使いにうならされる作品。
全体的に気品と落ち着きを感じさせる「アンリオ夫人」に対して、
こちらは若さゆえの硬さと緊張感が漂う一方で
限りなく柔らかなスカートが優雅に持ち上がっています。
大人になりきれない、ぎこちない美しさが
かえって鑑賞者の胸を打つんでしょうね。
2枚を見比べてみると歳の離れた美しい姉妹のようで、
交互に眺めては……うっとりため息でした。


ルノワール「踊り子」 ルノワール「アンリオ夫人」



と思いきや。
この2枚、どうやら同じモデルを描いた作品のようなんです。
踊り子」もまた、アンリオがモデルを務めたとされているようで。
「アンリオ夫人」にさかのぼること2年、
1974年の記念すべき第1回印象派展に出品されています。
多くの批判を集めたこの展示にあって、
「踊り子」は好意的な評価を集めたのだとか。


ちなみに同じく第1回印象派展にルノワールが出品し、
やはりアンリオをモデルに描かれたのが「パリジェンヌ」。
当時のはやりだったという強いブルーの衣装が目をひきますが、
対して顔のほうは……ちょっと素朴というか、あか抜けないというか。
きれいはきれいなんだけど、こういうドレスを着慣れていないのか
微かにチグハグな印象も。
「踊り子」に感じた硬さと同質の、
モデルとしての若さが表れているように思います。


ルノワール「パリジェンヌ」
La parisienne(1874)
Pierre-Augustê Renoir




そうすると、わずか2年の間にアンリオはモデルとして、
女性として華やかに成長したのでしょうか。
女性は化ける。
使い古されたフレーズですが、そんなことをふと感じました。




■「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」の関連記事
モネ「日傘の女性、モネ夫人と息子」
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ルノワール「アンリオ夫人」
ゴッホ「薔薇」
ゴッホ「自画像」




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