足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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伊藤若冲「旭日鳳凰図」

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テレビ東京「美の巨人たち」で
パウル・クレー「襲われた場所」の色彩の秘密が紹介されてましたが、
日本のこの方だって、色彩では負けてません。
伊藤若冲旭日鳳凰図」。
文字通り旭日のような、鮮やかな光を発する一枚。


伊藤若冲「旭日鳳凰図」
Phoenixes and the Rising Sun(1755)
Ito Jakuchu




伊藤若冲の「旭日鳳凰図」は
サントリー美術館の「鳳凰と獅子」で展示されているんですが、
他の作品と比べて明らかに異質でした。
遠く離れていても、目に飛び込んでくる強烈な色彩。
一目で若冲の作品と分かる、圧倒的なインパクト。
鳳凰にまつわる作品は会場内にたくさんあったけど、
この作品はいい意味で浮きまくってました。


色彩の秘密は、若冲が得意とした必殺技法「裏彩色」。
半透明の絹地の特性を生かし、
表面だけでなく裏面にも彩色をほどこすというものです。
たとえば表に白、裏に黄土の色を付けることで、
重なった2色は黄金色に変化するわけです。
そういえば平安時代の絹織物は現在よりもはるかに薄くできており、
異なる色を重ねて着ることで新たな色が生まれたそうですが(重色目)、
感覚的にはこれと似ているような気がします。
日本の絹織物の技術と、ずばぬけた色彩感覚があってこそ。


ついつい色彩の巧みさにうならされてしまいますが、
ノビノビとした雌雄の鳳凰の構図も見事。
中央に2羽の胴部を置き、
長く伸びたそれぞれの尾羽が左上と右下に伸び、
対角線を強調しています(尾羽の色の違いにも注目)。
左下には波間の奇岩、右上には雲間の旭日。
天と地と、その境で悠々と羽根を広げる
鳳凰の高貴な姿といったら!


そしてもうひとつ、「旭日鳳凰図」を引き立たせるのが
隣に展示されている、神坂雪佳の「白鳳図」。
色彩が立体的に浮かび上がる「旭日鳳凰図」と、
汚れのない純白の「白鳳図」の共演は必見ですよ。


さて、伊藤若冲「旭日鳳凰図」ですが、
サントリー美術館での展示は7月4日まで。
宮内庁三の丸尚蔵館の所蔵品なんで
いずれまた出会えるとは思いますが、
神坂雪佳の「白鳳図」と並べて見られるのは今だけ。
まだ見てない方は急いで!




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