ロセッティ「マリゴールド」
ロセッティの描く女性って、
基本的にみんな同じようなアクの強い顔で
ちょっと苦手だったんです。
でもこの作品は別格。
「マリゴールド」、これは素敵だ。
Marigolds(1874)
Dante Gabriel Rossetti
ということで、今日は目黒区美術館の
「ラファエル前派からウィリアム・モリスへ」を見てきました。
実は都内に巡回してくることを知らずに、
昨年のクリスマスに横須賀美術館まで見に行っちゃったんですよ。
もちろん一人で。
(。´Д⊂)
それはさておき、この「マリゴールド」。
あらためて見ると、やっぱり素晴らしいですね。
女性と黒猫はこちらを見ており、壁紙には光が当たっています。
ちょうどドアが開いて、誰かが部屋に入ってきた瞬間の表情なんでしょうか。
だからこそ他の作品のように作り物めいていない、
自然な表情で描かれているのかもしれないですね。
黒い大きなフード、腰にぶら下げた鳥の形のハサミ、
毛糸玉にじゃれつく黒猫。
なんとなく魔術的な雰囲気も漂っています。
イギリスの偉大なる劇作家シェークスピアは、マリゴールドという花を
「太陽とともに寝て、太陽とともに泣きながら起きる花」と
表現したそうですが、さてロセッティはどんな意味を込めたものやら。
同じ企画展を2つの美術館で見るのは初めてだったんですが、
横須賀美術館と目黒区美術館、それぞれ展示の順番や見せ方が違ってて
そのへんを比較しながら見て行くのもおもしろかったです。
たとえば序盤のインパクトは目黒区美術館、
ステンドグラスの見せ方は横須賀美術館の方が……みたいな。
こういう見せ方を考えるのって楽しいだろうなあ。
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