足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

オキーフ「オリエンタル・ポピー」

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2本の真っ赤なヒナゲシ。
ジョージア・オキーフオリエンタル・ポピー」。
写真と思いきや、油彩です。
寄り添って咲いているようにも見えるし、
お互いを押しのけようとしているようにも見えますね。


オキーフ「オリエンタル・ポピー」
Oriental Poppies(1928)
Georgia O'Keeffe




ヒナゲシは英語でポピー、フランス語でコクリコといいます。
映画「コクリコ坂から」のタイトルは、ヒナゲシの花から来てるのかな?
個人的には、コクリコといったらこちら。


 ああ皐月仏蘭西の野は火の色す
 君も雛罌粟われも雛罌粟



与謝野晶子の短歌で、「雛罌粟」で「コクリコ」と読みます。
夫の鉄幹への思いを詠んだもので、
ああ5月、火のようなヒナゲシ(コクリコ)が咲くフランスの野原。
あなたも私も、このヒナゲシのように燃えています。
といった意味でしょうか。


与謝野鉄幹は雑誌「明星」の主宰者にして、
北原白秋や石川啄木を見いだした時代の寵児。
無名だった晶子も同じように才能を見いだされ、
プレイボーイだった鉄幹の妻の座を勝ち取ります。
しかし結婚後、鉄幹は不振に陥り、
逆に晶子は女流歌人として名を馳せるように。


悩み苦しむ鉄幹に対して晶子はパリへ行くことをすすめ、
彼女もその後を追ってフランスの地へ。
異国で再会した喜びと熱い思いが、この歌に込められています。


作家の渡辺淳一が「君も雛罌粟われも雛罌粟」という小説を発表しており、
そこでは与謝野鉄幹・晶子の波乱に満ちた夫婦生活が描かれています。
高校のときにこの作品を読んで感銘を受けまして、
最近古本屋に行くたびに探してるんですがなかなか見つからず。
もう一回読みたいんだけどなぁ。


さて、フランスでヒナゲシの咲く野原といったら
思い浮かぶのはこちらでしょうか。
クロード・モネ「アルジャントゥイユのひなげし」。
元々はモネのヒナゲシで記事を書こうと思ったんですが、
2本のヒナゲシ、というところでオキーフの作品にさせていただいた次第です。

アルジャントゥイユのひなげし
モネ「アルジャントゥイユのひなげし」。
なるほど、仏蘭西の野は火の色す、ですね。





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君も雛罌粟(コクリコ)われも雛罌粟(コクリコ)―与謝野鉄幹・晶子夫妻の生涯〈上〉 (文春文庫)君も雛罌粟(コクリコ)われも雛罌粟(コクリコ)―与謝野鉄幹・晶子夫妻の生涯〈上〉 (文春文庫)
(1999/01)
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