足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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山口華楊「木精」

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夜のしじまに誘われて、
ふらりと森に足を踏み入れてみれば……
月あかりに照らされた大樹の根元、
おぼろに浮かぶミミズクの姿。
山口華楊木精(こだま)」。
ミミズクは、大樹の精霊なんですね。


kayou_kodama
Dryad(1976)
Yamaguchi Kayo




山種美術館の「にほんが動物園」という企画展より。
竹内栖鳳の「班猫」をはじめ、
日本画で描かれてきた動物たちを集めた展覧会です。
「第1章 動物園 ~愛しきものたち~」
「第2章 鳥類園 ~翼をもつものたち~」
「第3章 水族園 ~水の中のいきものたち~」
「第4章 昆虫園 ~小さきものたち~」
という4つのブロックで構成されており、
山口華楊の「木精」は第2章の鳥類園のコーナーに展示されてました。
画家はこの作品について、こう語っています。


老けやきの巨大な樹幹、
その根節の入り組んだ鋭い曲線、
そして長い歴史の風雪に耐えてきた
老樹の一種の神秘的な生命力を、
何とか形象化してみたい。



この「神秘的な生命力」が、
ミミズクの姿で表現されているんですね。
老樹の幹や根の太さに対して、あまりにも小さなミミズクの姿。
それなのについ目が吸い込まれてしまうのは、
輪郭線のない幻想的な風景のなかで、
ミミズクの両目だけがクッキリと黒く縁取られているからでしょうか。


山種美術館の「にほんが動物園」では、
山口華楊の「木精」をはじめ、
動物の「目」に特徴のある作品が多かったように思います。
たとえば竹内栖鳳の「班猫」(前期のみ展示)は
エメラルドグリーンの瞳が印象的ですが、
よく見ると瞳の下半分にうっすら金が載っていて、
微かに潤んだようなリアルな表現が際立ちます。
横山大観の「木兎」では、
墨一色の世界のなかで、ミミズクの瞳にだけ金が使われています。
そのほか、気持ちよさげに目を細めて
毛繕いをする西村五雲の「松鶴」や、
いたずらそうな目をした川合玉堂「猿」などなど。
それぞれの動物に表情があり、目の輝きがあり、
それを描く画家たちの瞳も輝いていたんでしょうね。

班猫
竹内栖鳳「班猫」。前期展示では、まずこの作品が出迎えてくれます♪

横山大観「木兎」
横山大観「木兎」。月の光がミミズクの瞳を輝かせたのでしょうか?




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