ウォーターハウス「ヒュラスとニンフたち」
美しい7人のニンフたち。
思わず心を惹き付けられてしまいますが・・・
いけないいけない、彼女たちの強烈な魔力に絡めとられたが最後、
哀れ男は水底に引きずり込まれてしまうのです。
ウォーターハウス、1896年の大作「ヒュラスとニンフたち」。
画面左でニンフに腕をつかまれている男がヒュラスです。
彼は血のつながりはないもののヘラクレスが我が子として育て、
しかもヘラクレスの恋人でもあったという美少年。
旅の途中で清水を求めて立ち寄ったある島で、
ヒュラスは妖艶なニンフたちが住む池にたどりつきます。
水面を覆うのは白睡蓮の葉。ところどころ白い花を咲かせているのが分かります。
白睡蓮の学名は「ニンフェエア」。
泥土の中から蔓を伸ばし、美しい花を咲かせる睡蓮のように、
一糸まとわぬニンフたちはヒュラスを魅了し、池の底へと誘います。
何が怖いかって、ニンフたちの瞳。
目が合ったら固まってしまいそうな磁力を放っています。
無垢な乙女のようでいて、えも言われぬ官能的な姿態で
ヒュラスを誘惑するニンフたち。
その先に死が待っていると分かっていても、
男なら迷わず飛び込んじゃいますよね。
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