足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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青木繁「わだつみのいろこの宮」

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水を入れた壷をささげもつ、2人の女性。
彼女たちの着衣に注目です。
青木繁わだつみのいろこの宮」。
これは『古事記』の海幸彦・山幸彦の一場面。


青木繁「わだつみのいろこの宮」
Paradise under the Sea(1907)
Aoki Shigeru




画面上部、木の枝に隠れて座るのが山幸彦。
赤い衣をまとい、山幸彦と視線を交わすのが豊玉姫。
右側の白い衣の女性は、姫の侍女です。
兄・海幸彦に借りた釣針をなくしてしまった山幸彦は、
途方に暮れながら綿津見(わだつみ)の宮を訪れ、
そこで豊玉姫と結ばれます。
わだつみのいろこの宮」で描かれるのは、
姫がいままさに、恋に落ちた瞬間なのでしょう。


軽やかになびく白い薄衣をまとう侍女に対して、
姫の衣は重く水分をふくみ、からだに巻き付いています。
恋の情念にしばられてしまったかのような着衣の表現、そして色使い。
足先からはつぎつぎに気泡があがり、
姫の心が山幸彦へと吸い込まれていくかのよう。
ほおは赤く染まり、官能に身をこわばらせているようにも見えます。
夏目漱石が「それから」のなかで称賛したのも、なるほど納得。


青木繁は、日本の古代神話をモチーフとした作品を多く描いた洋画家。
ブリヂストン美術館で開催中の「青木繁展」では、
わだつみのいろこの宮」をはじめとする神話世界を堪能することができます。
現在は後期展示に入っており、前期にはなかった「黄泉平良坂」が。
もう一回見に行かなくちゃ……。




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