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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

クノップフ「シューマンを聴きながら」

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ひとり椅子にもたれ、物思いにふける女性。
ピアノを弾く人は見当たらず、
音楽は彼女の心のなかで奏でられているのでしょうか。
フェルナン・クノップフ「シューマンを聴きながら」。
彼女はいま、何を想っているのだろう。


クノップフ「シューマンを聴きながら」
Listening to Schumann(1883)
Fernand Khnopff




今夜も月がきれいです。
1ヶ月前の、月がきれいだった晩。
どんな気持ちで電話をくれたのか、
今更にして気づきました。
真夜中の2時過ぎに、どれだけ勇気がいっただろう。
それにひきかえ、ぼくはどれだけ臆病だったろう。
寝ていて気づかなかったというのは真っ赤な嘘で、
電話に出る勇気がなかっただけです。
気づいていたけどためらわれて、気づかなかったことにして。
あのとき勇気を振り絞っていたら、
別の運命が開けていたのでしょうか。
悔やんだところで仕方がないけど、
自分の弱さがかなしくなる。



それは夜空が大地にそっと
口づけしたかのようだった
花々に彩られる大地が
自分を想ってくれるようにと

そよ風が野原を渡り
麦の穂がかすかに揺れ
森はひそやかにざわめいていた
それは星のきらめく夜だった

そしてぼくの魂は
広々とその翼を広げ
静かな大地の上を羽ばたいていった
わが家へ帰っていくように

  (アイヒェンドルフ「月の夜」)




いつかこんなふうに、
やさしくすがすがしい気持ちで
羽ばたけたらいいのになぁ。


シューマンはこの詩をもとに、
「リーダークライスOp.39」を作曲したそうです。
といっても、ぼくはクラシックの素養を持ち合わせていないので
曲の存在さえも知らなかったんですけどね。
そして調べてみたら、
前に紹介したハイネの「君は花のごとく」にも、
シューマンは曲をつけているみたい。
なんだかうれしい偶然でした。



シューマン「月の夜」



シューマン「君は花のごとく」






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