足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

宮本輝「錦繍」と有元利夫「遥かなる日々」

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手紙と本が届きました。
何よりもうれしく、ちょっと切ない贈り物です。
ずっと大切にしたいと思います。



宮本輝「錦繍」



宮本輝の「錦繍」。
かつて夫婦だった男女が交わす、
往復書簡という形式の小説です。
ぼくにとって何より大切な一冊なのですが、
この表紙に使われているのが
有元利夫の「遥かなる日々」という作品です。
宮本輝は有元利夫の大ファンらしく、
彼の作品の装丁には、たびたび有元作品が使われています。


「遥か」という言葉には、過去と未来のどちらともとれる
果てしない時間が込められています。
背を向けた女性、足元の花びら、たなびく雲。
彼女が見つめるのは、過去と未来のどちらなのでしょう。



〈いま〉のあなたの生き方が、
未来のあなたを再び大きく変えることになるに違いありません。
過去なんて、もうどうしようもない、
過ぎ去った事柄にしか過ぎません。
でも厳然と過去は生きていて、
今日の自分を作っている。
けれども、過去と未来のあいだに
〈いま〉というものが介在していることを、
私もあなたも、すっかり気がつかずにいたような気がしてなりません。

(宮本輝「錦繍」より)




遥かなる日々のまんなかには、〈いま〉があるんでしょう。
過去を思い、未来を見つめながらも
ぼくらは〈いま〉を生きています。
くじけそうになってばかりだけど、
〈いま〉を大切に抱きしめながら、
日々がんばろうと思います。


そして
ぼくはぼくにしか書けない手紙を、
ぼくにしかできない方法で、
いつか届けたいと思います。
何年かかるか分からないけれど、
かならず。




僕らそれぞれ 仰ぎ見る空
遠い遠い遥かな場所へ





今日も明日もがんばろう。
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