モネ「ヴェトゥイユ近くの大解氷」
前回に引き続き、クロード・モネの作品を。
「菊」を描いた翌年の1879年、モネは最愛の妻カミーユを病で失います。
このときもモネは室内で絵筆を取り、
カミーユの最期の姿を絵にします(「死の床のカミーユ・モネ」)。
さらにこの年は天候が悪かったこともあり、
モネは戸外ではなく、室内で制作することが多くなります。
モネが再び屋外で制作するきっかけとなったのが、
セーヌ川の大解氷でした。
こちらは「ヴェトゥイユ近くの大解氷」。
記録的な寒さで凍り付いたセーヌ川に突如起こった自然現象は
モネを魅了し、制作意欲に火をつけます。
ここでは猛烈な解氷が見られます。
そして僕は当然、それをなんらかの絵にしようと試みました
激しく変化する解氷という気象現象は、
時間とともに移り変わる風景、そこに生じる光の表情といった
モネの主題に結びついていきます。
度重なる不幸によって凍てついた心が解けていくように、
モネは解氷をきっかけに新たな挑戦を決意します。
ということで、続きはまた次回。
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