足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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サム・フランシス「ブルー・ボールズ」

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青の青さにあこがれて、
それでも染まりきれぬのが
人というものの悲しさなのでしょう。
サム・フランシス「ブルー・ボールズ」。
青にあこがれた画家が、ここにひとり。


サム・フランシス「ブルー・ボールズ」
Blue Balls(1960)
Sam Francis




アメリカの画家、サム・フランシスは
元アメリカ空軍のパイロットであり、
テスト飛行中の事故で脊椎を損傷、
治療の一環として水彩画に取り組むようになります。
白を基調とした「ホワイト・ペインティング」の連作から
大原美術館の「メキシコ」や
フィリップス・コレクションの「ブルー」
(現在、国立新美術館で見られます)など、
青と原色が時にぶつかり合い、時に調和する作品群を経て、
やがて彼が到達したのが青一色の世界でした。


サム・フランシス「ブルー」
「ブルー」。たたきつけるような青。



「白鳥はかなしからずや空の青海のあをにも染まずただよふ」
空にも海にも染まれない白鳥の孤独を、
その純粋さをいとおしんだ若山牧水の名歌です。
サム・フランシスもまた、
かつて自由に飛んだ空を思って青の世界を描き続けたのでしょうか。
ぽっかりとあいた中央の白と、周囲の青の調和は
なんだか悲しくて、そしてやさしい気がします。



空の青さも海の青さも、
どんなに手を伸ばしたところで
つかむことはできない幻の色です。
だからこそ人は、
染まれぬ青に心みだされて
染まらぬ白に心を寄せるのでしょうけれど。






今日も明日もがんばろう。
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