原撫松「裸婦」
絵画の歴史は、人の影の輪郭をなぞるところから始まったそうです。
光ではなくて、影をとらえることが先だったんですね。
原撫松の「裸婦」は、そんな伝説をもとに描かれた作品。
全裸の女性が自分の影をたどる姿は、
なんだか物悲しく感じられます。
Nude(1906)
Hara Busho
自分の影を見つめ続けるというのは、
なかなか苦しいものです。
芸術っていうのはきっと、
目を背けずに自分の影と向き合ってこそ
生まれてくるものなんだろうけど。
ずっと色んなことから目を背けて生きてきたから、
いざ自分と向き合ってみると
思った以上に薄っぺらいことに気づかされて
ときどき悲しくなります。
嘘つきで言い訳だらけで間違いだらけだけど、
ひとつだけこれは絶対間違っていなかったと思えることがあって
それをなんとか証明しなきゃと思って……
とにかく必死で走り続けて、
また一段落つきました。
でも、むしろここからが大事なんだろうなぁ。
今日も明日もがんばろう。
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