ルドン「グラン・ブーケ」
248.3×162.9cm。
とにかく大きいので、
最初はスクリーンに投影されてるのか思いました(笑)。
オディロン・ルドン「グラン・ブーケ」。
三菱一号館美術館「ルドンとその周辺ー夢見る世紀末」より。
Grand Bouquet(1901)
Odilon Redon
この「グラン・ブーケ」、
もともとはフランスのドムシー城という
お城の食堂に飾られていたそうです。
ルドンは城主のドムシー男爵のために
計18点の装飾画を制作したそうで、
そのうち存在が確認されているのは16点。
うち1点が三菱一号館美術館の「グラン・ブーケ」で、
それ以外はすべてオルセー美術館にあるとのこと。
資料で見る限り、オルセー所蔵の15点は
ルドンにしては抑えめの色彩で落ち着いた印象なんですが、
「グラン・ブーケ」だけは鮮烈な青の花瓶と
こぼれるように咲き群がる花々が目に飛び込んできます。
美しいとかきれいよりも、「妖しい」という言葉がぴったりで
なんだか巨大な食虫植物の前に立たされたような気持ちに。
ぼくはルドンの作品のなかでは
花を描いた静物画が特に好きなんですけど、
「グラン・ブーケ」は……。
う~ん、いまいちピンとこなかったです。
インパクトはすごかったんですけどね。
大きさに飲まれてしまいました。
三菱一号館美術館「ルドンとその周辺ー夢見る世紀末」は、
第一部 ルドンの黒
第二部 色彩のルドン
第三部 ルドンの周辺――象徴主義者たち
の3つのセクションに別れていて、
ルドンの画業を追体験するとともに
象徴主義を中心とする周辺画家の作品も展示されています。
黒の時代と色彩の時代の中間に位置する版画作品や、
黒の時代に描かれていた風景画の小品など、
ルドンの意外な一面も垣間見ることができます。
ところでこの展覧会、
当初はエキセントリックな特設サイトやチラシが話題になっていましたね。
ルドンの世界感をぶちこわすような、ある意味革新的な……。
現在のサイトはこちら。
だいぶ普通になったような気もするけど、
やっぱりちょっと変です(笑)
展覧会自体も、作品はどれも素晴らしかったんだけど
何かちぐはぐな部分が目についたりで。
一体何があったのだろう。
今日も明日もがんばろう。
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