モロー「ピエタ」
十字架からおろされた、キリストの亡骸。
その死を嘆き、寄り添う聖母マリア。
暗緑色の画面のなかで、
聖母子のからだは光をおびて
厳かな情景を際立たせています。
ギュスターヴ・モロー「ピエタ」。
三菱一号館美術館で開催中のルドン展より。
Pietà(1854)
Gustave Moreau
国立西洋美術館にもモローの「ピエタ」が展示されていますが、
そちらはいかにもモロー的な、静かに燃える宝石のような色彩が印象的。
聖母は幼子を抱くようにキリストを悼み、
翼を広げた鳩が救いを思わせます。
一方ルドン展の「ピエタ」(岐阜県美術館所蔵)は
極力色彩をおさえ、より静謐で敬虔な印象。
冷たくなってしまったキリストの背中に
声もなくすがる聖母の姿は、言いようもなく痛々しい。
ここに描かれているのは慈愛というよりも、
ほんものの悲しみなのだと思います。
国立西洋美術館の「ピエタ」は23×16cmの小品。
もしも自分が死んだときは……
そんなことをちらっと考えたら、すごく寂しくなってしまいました。
一日中ひきこもってたから、ちょっと思考がおかしくなってるみたい(笑)
あぁ、がんばらなきゃ。
生きていてよかったって思える人生を送らなきゃね。
今日も明日もがんばろう。
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