川瀬巴水「松島双子島」
東京国立近代美術館の所蔵品展、
前回ご紹介した清宮質文の版画とあわせて、
ぜひ見ておきたいのが川瀬巴水の版画作品。
震災から1年という節目を見据えての企画なのでしょう、
東北にちなんだ版画が計10点展示されていました。
そのなかより、「松島双子島」を。
Moonrise at Futago Island, Matsushima(1933)
Kawase Hasui
日本三景のひとつ、松島。
そのなかでも、巴水が好んだのが波間に浮かぶ双子島だったそうです。
雲の間からは満月が皓々と輝き、
海面にうつった光は島と島の間を縫うようにのびています。
おだやかな海、おだやかな夜。
静かなままでいてくれたらと、そう思わずにはいられません。
もうじき、震災から1年がたちます。
先日被災地の県とお仕事をさせていただく機会があって、
現在の心境や、今後の思いを聞かせていただきました。
ぼくは実際に現地を訪れたわけではないので
したり顔で被災地のことを語るなんてできないけど、
やっぱり復興にかける強い思いはひしひしと伝わってきました。
これまでの支援に対する感謝の思いをどうにか届けたい、
そしてどうか被災地のことを忘れないでほしいと、
その言葉はすごく真剣で、身が引き締まる思いでした。
スケジュールがえらくタイトで難しい仕事だったけど、
自分なりに考えて、一生懸命書きました。
一人でも多くの人に見てもらえたら、と思いながら。
でも恥ずかしいから何の仕事かは内緒だけど・・・。
ところで今日は、同僚の送別会でした。
年齢が近くて、仕事でもたくさんお世話になったし
よく一緒に飲みにいく仲だったので、まぁ寂しいかぎりです。
上記の案件でも、一緒に徹夜しました。
この仕事にかぎらず、彼のおかげで
たくさんたくさんいい仕事ができたと思っています。
今後のさらなる活躍を祈りつつ、
「置いていかないでー」という心の叫びを飲み込みつつ(笑)
今日も明日もがんばろう。
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