マネ「オランピア」と美術史に残る裸婦像
印象派の先駆者ともいえる存在であり、
批評家たちからの非難とスキャンダルにさらされた画家、マネ。
その代表作である「オランピア」の挑発的な視線は、
まさに当時のマネの心境をあらわしてるようで興味深いです。
「オランピア」は娼婦の俗称であり、
裸婦像という伝統的なテーマに対する反発とも言える作品。
ここまでふてぶてしい表情で描かれてしまったら、
それは批評家も文句を言うだろうな、と。
ティツィアーノの「ウルビーノのヴィーナス」や
ゴヤの「裸のマハ」に連なる、官能的な雰囲気も。
ドラクロワの「女とオウム」もちょっと構図が似てますね。
マネ「オランピア」
ティツィアーノ「ウルビーノのヴィーナス」
マネはこの作品を参考に「オランピア」を作ったそうで、
「ウルビーノのヴィーナス」の模写も残してます。
ゴヤ「裸のマハ」
スペイン絵画への傾倒も、マネの作品を語るうえで欠かせないファクター。
ベラスケスほどではないにせよ、ゴヤにも影響を受けてるみたいです。
ドラクロワ「女とオウム」
マネの理解者だった詩人ボードレールは、ドラクロワを崇拝していたとか。
そしてドラクロワは、マネの作品が非難の渦中にあったときに
「彼を守ってやりたかった」と語ったとか。
クールベ「女とオウム」
マネの「オランピア」に対して、クールベが発表したといわれる作品。
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