レノルズ「ウェヌスの帯を解くクピド」
連休初日は、六本木方面へ。
まずは国立新美術館の「大エルミタージュ展」へ行ってきました。
16世紀ルネサンスから20世紀のフォービズム・キュビズムまで
ロシアが誇る世界有数のコレクションから、
各時代の顔ともいえる名作が集結しています。
まずはこちら、チラシやポスターでもおなじみの作品、
ジョシュア・レノルズ「ウェヌスの帯を解くクピド」です。
Cupid Untying the Zone of Venus(1788)
Sir Joshua Reynolds
妖艶なポーズで笑みを浮かべる
ウェヌス(ヴィーナス)の姿。
勝ち気な瞳、口角の上がった挑発的な口元、
乱れた着衣、おっぱ……おっと失礼。
左下には、ウェヌスの帯をほどこうとするクピドが。
くるんとした巻き毛の上には怪しげな樹木が描かれ、
そして炎のような深紅の天蓋が画面上部を覆っています。
まるで官能が渦巻いているような。
レノルズはロココ期に活躍したイギリスの肖像画家で、
ロイヤル・アカデミーの初代会長としても知られています。
代表作は「マスターヘア」という作品らしいんですが
「ウェヌスの帯を解くクピド」とは雰囲気が全然違いますね。
「マスターヘア」。じつは男の子。
「ウェヌスの帯を解くクピド」は
ロンドン・テートの「ニンフとクピド」の模写だそうで、
オリジナルではウェヌス(ニンフ)の肘のあたりに蛇が描かれているそうです。
モデルはエマ・ハートという女性だとも言われており、
なんでも艶聞の絶えない魅力的な方だったのだとか。
蛇は原罪の象徴だともいいますし、
うーん、見てるとドキドキしてしまう。
男性はこういうのに弱いのです。
ちなみにこの絵の反対側の壁には、
一部女性が大喜びしそうな作品がございました。
ぜひ会場でチェックしてみましょう。
国立新美術館の「大エルミタージュ展」は7月16日まで。
6月11日までは、なんとセザンヌ展と同時開催ということになるんですね。
セットで見るのもいいですし、
しばらくはセザンヌ展の方が混みそうなので
そのすきに単独で見に行くのもいいかと思います。
計89点、見応えたくさんの展覧会です♪
今日も明日もがんばろう。
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