レンブラント「老婦人の肖像」
前回に引き続き、
国立新美術館の「大エルミタージュ美術館展」より。
レンブラント・ファン・レイン「老婦人の肖像」です。
Portrait of an Old Woman(1654)
Rembrandt Harmensz. van Rijn
伏し目がちの老婦人。
静謐とか諦念とか、
そんな単語が思い浮かぶ作品です。
目線は左下に向いており、
鑑賞者と(あるいは画家と)目を合わせるのを拒んでいるかのよう。
重ねた手の甲には粗く絵の具が重ねられており、
人生の悲哀を感じさせます。
なんとなく、「ゼウクシスとしての自画像」を思い出しました。
狂気を感じさせる、レンブラント最後の自画像。
闇の中からこちらの心を見透かすような不敵な笑み。
それに比べて「老婦人の肖像」は
思索的で落ち着いていて、実に対照的です。
このとき、レンブラントは48歳。
老いを迎えた自分自身を老婦人に重ねて、
物思いにふけったのかなぁ、なんて思いました。
さて、昨日はエルミタージュ展の後で
サントリー美術館の「毛利家の至宝」を見て、
今日は日比谷公園をぶらっとしてから銀座まで歩いて、
リコービルの「マグナム・コンタクトシート」という写真展と
フェルメール・センター銀座の「フェルメール 光の王国展」を見てきました。
結局普段の休日と変わらない過ごし方です(笑)
明日は早めに起きられたら、ホキ美術館→千葉市美術館かな。
自由気ままな、おひとり美術鑑賞。。
今日も明日もがんばろう。
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