「KATAGAMI STYLE」を見てきました♪
昨日は根津美術館のあと、どこに行こうかあれこれ迷いまして。
時間も微妙だし、パパッと見て帰るかなーくらいの気持ちで
三菱一号館美術館の「KATAGAMI Style」を見てきたんですが……
これがものすごく面白かった!!
結局閉館ギリギリまで食い入るように見てきました。
KATAGAMI(型紙)は、絹や綿に模様をつけるために使われた道具。
菊や千鳥、流水などの模様を彫り抜いた厚紙のことで、
尾形光琳の「燕子花図屏風」も、これを利用して描かれたと言われています。
この型紙が欧米にわたったのが19世紀後半。
各国の芸術家やデザイナーは
緻密かつ大胆な型紙の造型に衝撃を受け、
独自の解釈でその文化を吸収していきます。
型紙「萩と銀杏に露芝」。細かくて細かくてため息しか出ない。
展覧会ではこうした日本の型紙コレクションと浮世絵作品のほか、
型紙から発展した各国の多彩な作品が並びます。
英国からはウィリアム・モリスやウォルター・クレイン、ビアズリー(!!)、
フランスからはモーリス・ドニ、ヴァロットン、ミュシャ(仏時代の作品)、
さらにガレやドーム兄弟、ラリックの工芸品まで豪華面々の作品が揃い踏み。
このほかドイツ、オーストリア、オランダの作品も集まっていて、
質・量ともに眩暈がしてしまいそうなほどです。
よくこれだけ集めたなーって。
三菱一号館美術館の展覧会はいろいろ見てきましたが、
今回が一番よかったかも。
左:リバティ商会「シラン・シルク見本帳」
右:ジズベール・コンバス「ポスター《自由美学》」
展覧会のサブタイトルは「世界が恋した日本のデザイン」。
う~む、素敵なキャッチコピーですね。
型紙を目にしたときの欧米の芸術家たちの胸の高鳴りが、
装飾的な作品群から聞こえてきそう。
とにかく見ていて飽きないし、細かくて美しくてリズミカルで言うことなし。
もうちょっと時間があれば……とそこだけ後悔です(笑)
「KATAGAMI Style」は5月27日まで三菱一号館美術館で展示し、
その後京都国立近代美術館(7/7~8/19)、
三重県立美術館(8/28~10/14)に巡回します。
うう、どうしよっかな。もう一回行こうかな・・・。
型紙「乱菊」。海の向こうから里帰りです。
今日も明日もがんばろう。
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