足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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カラヴァッジョ「悔悛のマグダラのマリア」

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椅子に腰かけて、うなだれる女性。
彼女の名はマリア。
罪深き女として、聖書に登場するマグダラのマリア。
そしてこの作品を描いたのが……
罪深き男、カラヴァッジョです。


カラヴァッジョ「悔悛のマグダラのマリア」
 Maria Magdalena(1594-96)
 Michelangelo Merisi da Caravaggio




カラヴァッジョ初期の宗教画、「悔悛のマグダラのマリア」。
娼婦としての生活を悔やむマリアの姿が描かれており、
周囲には宝飾品が散らばっています。
ある日マグダラのマリアは、
食事をとるイエスの足もとに後ろから近寄り、
その足に涙を落とし、自らの髪で拭い、
香油を塗ったとされています。
そんな彼女にイエスが告げた言葉が
「あなたの罪は許された」。


かたやカラヴァッジョは
光と影の強烈なコントラストで劇的な宗教画を数多く描いた、
バロックを代表する画家。
そして後に殺人の罪で逃亡生活を送るなど
数々の悪事とスキャンダルにまみれた画家でもありました。
そんな彼が、このような作品を描いたというのが不思議で不思議で。
罪の重さを知っていたからこそ、
深い悔恨を描くことができたんでしょうか。
そして……やっぱり許しを求めていたのかなぁ。


茂木健一郎の「『モナ・リザ』に並んだ少年」という書籍で
カラヴァッジョの「悔悛するマグダラのマリア」を知ったんですが、
なんとなく、ゴヤの「ボルドーのミルク売りの少女」を思い出しました。
人間のあらゆる罪を目にし、
陰惨な「黒い絵」のシリーズを描いた後で
ゴヤがたどり着いた光の一枚です。

ボルドーのミルク売りの少女
 ゴヤ晩年の傑作。この数ヶ月後、ゴヤは帰らぬ人となる。



自らの手で罪を重ねた画家と、人間の罪から目を背けられなかった画家。
後に聖人に列せられる悔恨の女性と、貧しくも強く生きる市井の少女。
共通点なんて見あたらない、ただのこじつけにすぎないかもしれないけれど。
なぜだろう、並べてみると不思議な気持ちになるのです。
罪や汚れの向こうにある、人間の美しい部分が秘められている気がして。




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