バーン=ジョーンズ「運命の車輪」
ラファエル前派・後期の画家、エドワード・バーン=ジョーンズ。
彼の代表作がこちらの「運命の車輪」です。
象徴主義関連の書籍ではおなじみの作品で、
ようやく三菱一号館美術館の「バーン=ジョーンズ展」で出会えました♪
The Wheel of Fortune(1871-85)
Edward Burne-Jones
目を閉じて左手にたたずむのは、運命を司る女神フォルトゥナ。
そして車輪につながれた裸体の男たちは、
上から奴隷、王、詩人をあらわすそうです。
身分や地位にかかわらず、人は栄枯盛衰の輪環から逃れられない。
そんな意味が込められているのだとか。
三菱一号館で展示されているのは
ナショナル・ギャラリー・オヴ・ヴィクトリアの所蔵作品で、
ほぼ同じ構図の作品がオルセーにもあるようです。
本で見たのはオルセーの作品でしたが、
女神の衣装や車輪の色合い、それから背景がわずかに異なるみたい。
オルセー版では車輪と女神の足の間に、遠景の建物が描かれていたり。
ちなみに前にも書いたかもしれませんが、
バーン=ジョーンズの描く女性って実はあまり好きではなかったりします。
あの独特の顔立ち、どうにも表情が乏しいように思えて。
でも逆に、「運命の車輪」は目を閉じた横顔だったこともあって
文句なしの傑作だと思いました。
ミケランジェロの作品を徹底的に模写したというだけあって
まるで彫刻のような人体表現。
画家のアクの強さが、本作では見事にいい方向に結実しているように思います。
で、ひとつ好きになると、連鎖的にほかの作品もステキに思えてくるんですね。
ということで、次回もバーン=ジョーンズの作品を紹介したいと思います♪
ところで今日は、三菱一号館美術館のあと、
風が気持ちよかったのでそのまま日本橋まで歩いてみました。
ブリヂストン美術館まで、意外に近いんですねぇ。
もう東京生活7年目だっていうのに、いまだに土地勘がなくて(笑)
ブリヂストン美術館のコレクション展が今日で最終日で、
2回目の鑑賞、満喫してまいりました。
のんびりアートな一日だったな~。
今日も明日もがんばろう。
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