フェルメール「ディアナとニンフたち」(マウリッツハイス美術館展より)
東京都美術館の「マウリッツハイス美術館展」。
実は「真珠の耳飾りの少女」のほかに、
もう1点フェルメール作品を見ることができます。
神話を主題とした唯一の作品「ディアナとニンフたち」。
2008年のフェルメール展でも来日していたので、
実に4年ぶりの再会でした。
Diana and her Nymphs(1653-54)
Johannes Vermeer
初期の作品なだけあって、
素人目にはフェルメールらしさが伝わりづらい作品だと思います。
これが真作であることを疑問視する研究者もいるそうで、
ぼくもフェルメール作品って言われなかったら気付かないと思う。
実際、会場でもこの作品の前で長く足を止める人は少なかったように思います。
この次にあの作品が控えていると分かっているから、
気がはやってしまうんでしょうけれど。。
この作品の数年後にフェルメールは光の表現を確立するわけで、
そこに至るまでに何があったかっていうのは非常に興味深いですね。
同時代の画家デ・ホーホやパトロンとの出会い、
そしてやっぱり、カメラオブスキュラなんでしょうか。
個人的に惹かれたのは、
月の女神ディアナ(中央の黄色い衣装)の右にいる
赤い衣装の女性の表情かなぁ。
ほかの4人は物憂げだったり暗い表情なのに、
彼女だけは穏やかに微笑んでいて。
ちょっとぼんやりしているけれど、
フェルメールが描く女性たちのなかでも
かなり魅力的だと思います。
ちなみに、一番初めに来日したフェルメール作品が
この「ディアナとニンフたち」。
初のお目見えは1968年、以来4度目の来日。
実は一番、日本に縁のある作品なんですねぇ。
ところでマウリッツハイス美術館展ですが、
1984年にも国立西洋美術館などで開催されてるんですね。
このときに来日したフェルメール作品も、
「真珠の耳飾りの少女」と「ディアナとニンフたち」でした。
調べてみたら当時の図録が1000円前後で手に入るみたいで
先ほど注文しちゃいました。楽しみ楽しみ♪
今日も明日もがんばろう。
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