足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

鏑木清方「朝涼」(上村松園と鏑木清方より)

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ちょっと遠出して、神奈川県平塚まで。
平塚市美術館の「上村松園と鏑木清方」を見てまいりました。
西の松園、東の清方と称され、
美人画の双璧をなす2人の展覧会は実に10年ぶりなのだとか。
東西の名人が描いた美人画をこれでもかというくらい満喫してまいりました♪


鏑木清方「朝涼」
 Cool Morning(1925)
 Kaburaki Kiyokata




こちらは鏑木清方「朝涼(あさすず)」。
朝方、蓮池のほとりを歩く少女が描かれています。
この作品はスケッチ2点と合わせて展示されていたのですが、
もともと少女の両手は腰前に組むはずだったものが、
本作ではおさげ髪をいじるあどけない姿になっています。
よく見れば、白い蓮の花もつぼみのまま。
明け初めの大気のなかに銀月がかすかに浮かび、
淡い緑と薄紫の着物も相まって
乙女の初々しさ、清らかさ、やわらかさ、
そして若さゆえの危うさのようなものまで表現されているように感じました。


この作品は関東大震災をきっかけに描かれたもので、
場所は別荘のあった金沢八景だそうです。
モデルは清方の長女・清子。
ほかの美人画とは一線を画しているように思えたのは、
やっぱりモデルへの愛情がにじみ出ているからなんでしょうか。


平塚市美術館の「上村松園と鏑木清方」は9月2日(日)まで。
松園と清方それぞれの作品が、計70点ほど展示されています。
有名どころでは松園の「花がたみ」「楊貴妃」、清方の「朝夕安居」なども。
後期展示では、国立近代美術館で展示されていた
清方の「明治風俗12ヶ月」が登場します。
「一点の卑俗なところもなく、清澄な感じのする」美人画を
女性としての視点で描いた松園と、
目の前にあるものを柔軟に、時には卑俗なものまで
男性としての視点で描いた清方。
どちらの美人画に惹かれるか、比べてみてはいかがでしょう。
自分としては……やっぱり清方に一票かな。
世の男性の多くは、完璧すぎる松園の美人画よりも
ちょっと隙のある清方の美人画に惹かれるんじゃなかろうか(笑)




今日も明日もがんばろう。
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