葛飾北斎「唐獅子図」
前回が葛飾応為だったので、今回は父親の葛飾北斎を。
色とりどりの牡丹のなかで踊る唐獅子を描いた「唐獅子図」。
実はこれ、親子の共作なのだそうです。
中央の唐獅子は北斎が描いて、
周囲の牡丹は娘の応為が描いたのだとか。
前回ご紹介した杉浦日向子の漫画「百日紅」には、
北斎のエピソードもたくさん出てきます。
これがどれも奇天烈奇想天外なんですね。
文化元年四月十三日、江戸音羽護国寺
百二十畳の紙に大達磨を描く。
つづいて本所合羽千場で同様の大紙面に馬を描く。
さらに両国回向院でも布袋の大画を描く。
その直後、米一粒に雀二羽をたちまち描く。といった感じで。
左手でも描けたし、逆さ絵もお手のものということで、
同時代に活躍した絵師、歌川豊国からは「曲芸師」呼ばわりされていた、
と「百日紅」に描かれてました。
龍を描く北斎と、娘の応為(お栄)。
死体を見るのが好きで、部屋は汚いままでないとダメ。
女好きで癇癪もちで、実の娘に悪態をついてばかり。
けれどひとたび絵筆を握れば、妖魔の類いも黙らせてしまうと。
実際の北斎もそうとうな変人で「画狂人」を名乗っていたとかで、
う〜む、むくむくと興味がわいてきました。
これまでは何となーく好きっていうくらいだったんですけどね。
北斎の本、いろいろ読んでみようかな。
今日も明日もがんばろう。
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