足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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レンブラント「フローラ」(メトロポリタン美術館展より)

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東京都美術館の「メトロポリタン美術館展」、
序盤のハイライトはなんといってもこちらでしょう。
レンブラント「フローラ」。
花の女神を描いた……にしては、少し寂しげな作品です。


レンブラント「フローラ」
 Flora(c.1654)
 Rembrandt van Rijn




第1章「理想化された自然」で展示されていたこの作品は、
神話の女神に、亡き妻サスキアへの思いを託して描かれたのだとか。
サスキアは21歳のときに5つ年上のレンブラントのもとに嫁ぎ、
4人の子どもを産むものの、うち3人は生後すぐに亡くなってしまいます。
そして4番目の息子ティトゥスが生まれた翌年、
今度は彼女自身が結核で短い生涯を閉じます。
レンブラントは彼女をモデルにした作品を多く残しており、
なかには2人並んだ自画像もあります。
妻として、理解者として、かけがえのない存在だったのでしょう。


「フローラ」で描かれた女性は、実に穏やかな表情をしていますね。
大きな花冠をかぶり、真珠の耳飾りとネックレスもよく似合っています。
けれどこの絵は、決して華やかではない。
美しさのなかに失ったものへの思いが垣間見えて、
どことなく寂しい印象を受けてしまうのです。
彼女はスカートに集めた花を手に取り、
画面の外にいる誰かに手渡そうとしているのでしょうか。
二度とつなぐことはできないその手のひらに、精一杯の花を乗せて。


その後のレンブラントの人生を思えば、
深読みし過ぎなのかもしれません。
でも、それでもいいじゃありませんか。
何かを見て美しいと思うことも、そこに自分なりの物語をつくることも、
人間に許されたすばらしい能力なのですから。
そしてそれにこたえてくれるのが、絵画というものなのですから。



今日も明日もがんばろう。
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-2 Comments

履歴書の作成 says...""
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
2012.11.07 17:20 | URL | #- [edit]
スエスエ201 says..."Re: タイトルなし"
> 履歴書の作成さん

コメントありがとうございます♪
またお越し下さいませー!
2012.11.08 01:53 | URL | #- [edit]

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