足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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月岡芳年「幽霊之図 うぶめ」(月岡芳年展より)

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背をあらわに、身につけているのは赤い腰巻きだけ。
なまめかしい女性の後ろ姿……と思いきや、
よく見ると足がない。右側には、小さな足がのぞいている。
子どもを抱えた幽霊なんですね。
月岡芳年「幽霊之図 うぶめ」。
怖いけど、目を離せなくなる作品です。


月岡芳年「幽霊之図 うぶめ」
 Ubume(1878-84)
 Tsukioka Yoshitoshi




白い背中を強調するためか、
濡れたようにウェーブした黒髪は左肩の前に落ちています。
そして腰巻きの赤は、血の色なんですね。
「うぶめ」は亡くなった妊婦が変化した妖怪だそうですが、
子を産めずに死んでしまった哀しさが、
いまにも消えてしまいそうな背中にあらわれているようです。
解説文には、「まるで本物の幽霊かのように、
現実味たっぷりに描いている」と。
なんだか矛盾しているような表現ですが、
実物を見ればなるほどと納得してしまうから不思議です。
リアルじゃないものをリアルに描く、そのすごみといいますか。


月岡芳年の「幽霊之図 うぶめ」は
太田記念美術館の「没後120年記念 月岡芳年」で展示されていました。
全240点を前後期にわけて展示する大回顧展で、
一階の畳敷きのブースでは、肉筆の掛け軸5点を展示。
そのうちの一点が「幽霊之図 うぶめ」なわけですが、
こちらは前期のうちのさらに前半、10月14日(日)までの展示となります。
芳年お得意の血みどろ絵や歴史画、妖怪画が並ぶなかで、
この作品はきわめて異質で、一種異様な存在感を醸し出していました。
前期前半のみの作品はほかにもいくつかあるようなので、
できれば明日(日曜)までに行っておきたいところですね。
ちなみに月岡芳年展、前期は10月28日まで、
後期は11月1日から11月25日まで。
出品作品ががらっと入れ替わるので、後期も足を運びたいと思います。


ところで。
各美術館の来年度の予定が出始めましたね。
気になるところでは「ターナー展」「竹内栖鳳展」
「ミケランジェロ 最後の審判展」などなど。
現在開催中のものとこれから開催予定の展覧会情報、
こちらのページでまとめてます。ご参考に〜。




今日も明日もがんばろう。
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(2012/05/25)
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