アメリング「マリー・フランツィスカ・リヒテンシュタイン侯女 2歳の肖像」(リヒテンシュタイン展より)
まぁ、なんて愛くるしい寝顔なんでしょう!
栗色の巻き毛にりんごのようなほっぺた。
ちょこんと上向きの小さな鼻も可愛らしい。
お人形を小脇にかかえて、どんな夢を見ているんでしょうね。
Portrait of Princess Marie Franziska von Liechtenstein at the Age of Two(1836)
Friedrich von Amerling
こちらの作品はフリードリヒ・フォン・アメリングの
「マリー・フランツィスカ・リヒテンシュタイン侯女 2歳の肖像」。
タイトルからもお分かりのとおり、国立新美術館の
「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」に出ていた作品です。
19世紀の一時期に花開いた
「ビーダーマイヤー」と呼ばれる芸術様式に基づく作品で、
新古典主義の滑らかな絵肌でもって
身近な人物をノスタルジックに描いています。
このビーダーマイヤーの画家、日本では目にすることが難しいらしく
アメリングという画家も、今回初めて知った次第です。
まだ出会っていない素晴らしい画家がたくさんいるんだなぁ。
作品の注文主は、リヒテンシュタイン侯アロイス2世。
アメリングは侯爵家の子ども達の肖像画を複数描いており、
リヒテンシュタインのコレクションの一角を成しているそうです。
こんな可愛いのが他にもあるなら、ぜひともまとめて見てみたい…。
さて。
見に行ってからだいぶ時間がたってしまいましたが、
ようやく国立新美術館で開催中の
「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」なのです。
スイスとオーストリアに囲まれた小国、リヒテンシュタイン公国。
この国をおさめる侯爵家は優れた美術品の収集を家訓としており、
3万点にのぼる美術品は英国王室に次ぐ
世界最大級の個人コレクションといわれています。
展覧会として作品が公開されることはこれまでほとんどなかったらしく、
知られざる秘宝の数々が今回待望の来日を果たしています。
見どころは今回ご紹介したビーダーマイヤー、
ルーベンス、クンストカンマー、そしてバロック・サロン。
いずれも筆舌に尽くし難い名品ぞろいです。
会期は国立新美術館にて12月23日まで、
その後2013年1月5日から3月7日まで高知県立美術館、
3月19日から6月9日まで京都市美術館に巡回します。
ちなみにアメリングの作品は計3点出てますが、
残念ながらいずれも東京でのみ展示とのこと。。
ということで、今回からしばらく
リヒテンシュタインの作品を紹介したいと思います♪
最後におまけ、ルーベンスのぷっくり赤ちゃん。
ルーベンス「眠る二人の子ども」。西洋美術館の常設より。
もうひとつ、まったくプライベートなことなんですが。
姉がようやく結婚することになりました。
まだ時期は未定ですが、近々両家の顔合わせをするとのこと。
これで両親も少し安心かな。弟がこんなだから(笑)
早く孫の顔を見せてあげてくださいと、不肖の弟は願う次第です。
何はともあれおめでとう!
今日も明日もがんばろう。
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