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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

アントニオ・ベルッチ「絵画の寓意」「音楽の寓意」(リヒテンシュタイン展より)

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国立新美術館の「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」、
何がすごいって天井がすごいのです。
日本の展覧会ではなかなかお目にかかれない、天井画の再現。
あんまり珍しいので、気付かずに素通りしてしまう人もいるのだとか…。
展示されているのはヴェネツィア生まれの画家、
アントニオ・ベルッチの作品4点。
それぞれ占星術、彫刻、絵画、音楽をあらわした、楕円形の寓意画です。


アントニオ・ベルッチ「絵画の寓意」「音楽の寓意」
 Allegory of Painting / Allegory of Music(c.1700)
 Antonio Bellucci




今回はベルッチの4つの作品のなかから、
「絵画の寓意」と「音楽の寓意」を。
いかんせん天井画ということで距離があるので、
細部まで観察することはかなわなかったのですが(当たり前か)
それでも海外の美術館を知らない自分にとっては、すごくいい体験でした。
天井を見上げながら、どの角度で見るのがいいかウロウロしたりして。
絵そのものも下から見上げるような構図になっているんですね。
ふうむ、面白いなぁ。


今回の展覧会が従来と一線を画すのは、
天井画もふくめてバロック様式の宮殿内部を再現している点。
「バロック・サロン」と名付けられた広々とした部屋で、
絵画、工芸品、タペストリー、家具調度など
いかにも豪奢な空間芸術が見どころです。
豪華絢爛とはこのことですが、
本場はもっとすごいんでしょうねぇ。
展覧会ではきらびやかな宮廷の雰囲気を出すために、
作品名・解説プレートを配置しないというこだわりも。
各作品の近くにナンバーが記されていて、
それと配布資料を照らし合わせて鑑賞していくわけですね。
ただ、上に天井画、手元に資料、足もとに段差というところで
混雑しだしたらちょっと危ないなぁと感じました。
実際ぼくも転びそうになりましたし。単に不注意なだけかな。。


ところでベルッチの天井画も、残念ながら東京だけの展示のようです。
京都市美術館だったら、バロック・サロンの再現も
きっと素敵だったろうなぁと思うんですけどね。
それだけ今回の新美術館での展示は貴重だということなんでしょうね。



今日も明日もがんばろう。
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