足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ヴァン・ダイク「マリア・デ・タシスの肖像」(リヒテンシュタイン展より)

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国立新美術館の「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」、
これまで5回にわたってご紹介してきましたが、
最後は肖像画の名手にご登場いただきましょう。
アンソニー・ヴァン・ダイク「マリア・デ・タシスの肖像」。
豪奢な衣装をまとった19歳くらいの女性を描いたものです。


ヴァン・ダイク「マリア・デ・タシスの肖像」
 Portrait of Maria de Tassis(1629-30]
 Anthonis van Dyck




どこか中性的にも感じられるのは若さゆえでしょうか。
この時代の19歳は若くはないかな……?
ほんのり染まった頬に赤いくちびる、
かすかな笑みを浮かべてこちらを見返す姿は
堂々たる風格も感じさせますね。


手にしているのはダチョウの羽でつくられた扇子。
大きくあいた胸元には十字架が飾られ、
扇子と十字架を結んだ対角線上には
太陽のようなレースの襟襞が開いています。
金の縁飾りが縫い付けられた絹のドレスは
ゆったりと光をはらんで、やわらかな質感まで伝わってきます。
本作のモデルとなったマリア・デ・タシスは
ヨーロッパで最初の郵便システムを開発した
デ・タシス家に連なっており、
彼女の一家もまた帝室郵便局長を務めていたとのこと。


ヴァン・ダイクはルーベンスの工房で腕をふるった後、
イギリスの宮廷画家として活躍。
チャールズ一世とその家族を描いたことで知られています。
現在京都市美術館に巡回中の「大エルミタージュ美術館展」では
イケメン風の自画像を含む2点が来日していますし、
神戸市立博物館の「マウリッツハイス美術館展」にも
2枚の肖像画が。こちらも衣装に注目です。
国内では国立西洋美術館に2m超の肖像画が常設展示されています。
こちらも圧倒的な存在感ですので、上野にお越しの方はぜひに♪

ヴァン・ダイク「自画像」
 ヴァン・ダイクの自画像。エルミタージュ展で見れますよ♪




さてさて、「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」ですが、
ひとつひとつ作品を挙げていくときりがないですね(笑)
これまでご紹介した作品以外にも
ラファエロ、レーニ、クラナッハ、レンブラント、ハルス、
ヴィジェ=ルブラン、ブリューゲル(大ブリューゲル以外の3人)などなど
実に豪華な顔ぶれで、何度行ってもいいくらい。
東京(国立新美術館)での展示は12月23日まで、
その後高知県立美術館(1月5日〜3月7日)、
京都市美術館(3月19日〜6月9日)と巡回します。
ただし、東京会場が139点の出品なのに対し、
ほかの2会場は約90点に絞り込まれてしまうみたいです。
アントニオ・ベルッチの天井画、象牙の工芸品「豪華なジョッキ」、
そしてルーベンスの「デキウス・ムス」連作なども東京会場限定となります。
関西以西に在住のかたは、年内に東京にお越しの機会があれば
巡回を待たず国立新美術館で見てしまったほうがいいかもしれませんね。




最後にぜんぜん話は変わりますが、
昨晩は十五夜とならぶ秋の名月、「十三夜」でしたね。
満ちたものだけでなく、どこか足りないものを慈しむのも
日本人の素晴らしい感性だと思います。
秋は乾燥した空気のおかげで空が澄み渡っているので、
月がとても美しく見えます。


Fly me to the moon
Let me play among the stars
Let me see what spring is like on Jupiter and Mars
In other words, hold my hand
In other words, darling, kiss me

Fill my life with song
Let me sing forever more
You are all I long for
All I worship and adore
In other words, please be true
In other words,
I love you



ひそかにジャズなど聞いてます。ずっと変わらずにいたい。



今日も明日もがんばろう。
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