足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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酒井抱一「紅白梅図屏風」(琳派芸術2より)

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昨年、出光美術館で開催された「琳派芸術」。
第1部は「煌めく金の世界」と題して
宗達、光琳らが描いた金屏風などを中心に展開し、
続く第2部では「転生する美の世界」というタイトルで
抱一、其一など江戸琳派の作品を紹介するという試みでした。
酒井抱一の生誕250周年という記念すべき年でもあり、
多くのアートファンが絶賛した展覧会だったのですが……
第2部が始まって間もなく、
大震災の影響で中断を余儀なくされてしまったのです。
あれから1年半を経て、ようやく「琳派芸術」第2部が帰ってきました。
当時とは作品・構成を少し変えて、満を持しての登場です。


    酒井抱一「紅白梅図屏風」右隻
酒井抱一「紅白梅図屏風」左隻
 Red and White Plum Blossoms(19th Century)
 Sakai Hoitsu




こちらは酒井抱一「紅白梅図屏風」。
右隻には太い幹を荒々しく屈曲させる紅梅樹、
そして左隻にはしなやかに幹を伸ばす白梅樹。
枝振りからすると、紅梅は老樹、白梅は若樹なんでしょうか。
あるいは男性と女性の対比……?
幹の色合いも微妙に異なり、
それぞれの違いについて考えるのも面白いものです。


第1部では尾形光琳(伝)の同題作が出ていましたが、
そちらは金屏風。
抱一の銀屏風とは印象が大きく異なります。
豪華絢爛な金と、どこか幽妙で清冽な銀。
また、永遠に輝き続けるであろう金地絵の煌めきに対して
銀地絵は保存が難しく、黒変しやすいという特徴があります。
琳派が描く月に真っ黒なものが多いのはそのせいなんです。
限りある輝きだからこそ、かえって愛おしく思えるのでしょうか。


本作は、もともとは屏風の裏絵であったことが指摘されています。
屏風を折り畳んだときに紅梅の顔料と接する部分が黒変しているのですが、
通常とは逆の折り畳み方をしたときの位置に、
その変化があらわれているのだとか。
もしかしたら、光琳の金屏風の裏絵だったのかも…?


出光美術館の「琳派芸術2」は12月16日(日)まで。
琳派を象徴する作品である「風神雷神図屏風」(抱一)や
同じく酒井抱一の代表作「夏秋草図屏風」の下絵、
抱一版「八ツ橋図屏風」など序盤から畳みかけるように作品が並びます。
そのほか、抱一以前・以降の江戸琳派の作品や工芸作品も見どころです。
昨年震災で第2部を見逃した方は、ぜひ見に行きましょう!




今日も明日もがんばろう。
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