白隠「すたすた坊主」
師走ですね。
クリスマスも終わって、もういくつ寝るとなんとやら。
年の瀬がすたすたやってくるなぁ。
Suta-suta Bozu
Hakuin
こちら、白隠の禅画「すたすた坊主」。
右手に笹、左手に桶を持った半裸の坊主がすたすたしてます。
この力の抜けっぷり。ゆるいですねぇ。
白隠の禅画は絵と言葉(賛)が一体となっており、
賛を読んではじめて理解ができるというものです。
「すたすた坊主」にはなんて書いてあるのでしょうか。
左:
来た来た又きたきた
いつも参らぬ さいさい参らぬ すたすた坊主
夕べも三百はりこんだ それからはだかの代参り
旦那の御祈祷それ御きとう ねぎの御きとう猶御きとう
一銭文御きとう なあ御きとう かみさま御きとう よひ御きとう
右:
布袋どらをぶち すたすた坊主なる所
布袋さま、道楽(どら)がすぎて身代を食いつぶしてしまったのですね。
そうして乞食のような、すたすた坊主になってしまったと。
やることといえば「商人の代参り」。
金儲けにいそしむ商人の代わりに神仏祈願しますってことですね。
年の瀬はあれやこれやと忙しいですが
布袋さまがこんな姿で代参してくださるのですよ。
幸せを祈ってくださるのですよ。だからがんばれよ。
……ってことでしょうかね。
ぼくのような不信心者には、このくらいにしか解釈できないのでございます。
さて、白隠といえばBunkamura ザ・ミュージアムにて
待望の展覧会が始まっています。
次回よりそのゆるゆる禅画の世界をご紹介したいと思います。
今日も明日もがんばろう。
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