足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

伊東深水「対鏡」

0   0


豊かな黒髪、白き柔肌。
赤い着物の襟を抜き、覗いたうなじが艶かしい。
嗚呼うつくしき大正ロマン!
美人画の名手・伊東深水がこの「対鏡」という作品を手がけたのは
18歳のときだというから驚きです。


伊東深水「対鏡」
 Looking in the Glass(1916)
 Ito Shinsui




黒、白、赤の色彩が響き合い、
そこに淡い唇やかんざしの黄が花を添えています。
背景にはバレンの刷り跡を残し、
物憂い表情と呼応するかのよう。
どこか崩れた女性の姿態を通して、
それを見つめる青年の危うい心情が見えてきます。


伊東深水はこの「対鏡」を皮切りに
渡辺版画店から新版画を発表するようになります。
同じく18歳のときの「遊女」という作品では、
どこか投げやりな表情が印象的。
彼女たちは深水とどのように関わっていたのか……
そんなことを考えるのは野暮というものでしょうかね。

伊東深水「遊女」
 「遊女」。どこか険のある表情。



伊東深水は鏑木清方の弟子であり、
歌川国芳の流れをくむ大正・昭和期の浮世絵師。
横浜美術館で開催中の「はじまりは国芳」では
深水の美人画も多数展示されていました。
会期は14日まで。3連休でもう一回行ってこようかと思います。




今日も明日もがんばろう。
人気ブログランキングへ  Twitterボタン


美人画の四季美人画の四季
(2012/04/18)
加藤類子

商品詳細を見る


関連記事

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://suesue201.blog64.fc2.com/tb.php/704-aeb303ce
該当の記事は見つかりませんでした。