フランツ・マルク「青い馬1」
フランツ・マルクが好きです。
ドイツ出身の画家にして、青騎士の中心メンバー。
わずか10年という画業のなかで
動物に心を寄せ、動物を描き続けた優しい人です。
Blue Horse 1 (1911)
Franz Marc
こちらはフランツ・マルクの代表作「青い馬1」。
眼を閉じて瞑想にふけるような、神秘的な仔馬の姿。
頭部の傾きは右下の植物と響き合い、
命あるもののつながりがさりげなく表現されているようです。
本来あるはずのない色彩の取り合わせですが、
幼い日の夢の世界に迷い込んだみたいで
なんだか心が安らぐんですよね。
童話的というかなんというか。
マルクは風景画家の父のもとで育ちましたが、
あまりに厳しい教育のせいで人間嫌いの少年に育ってしまいます。
そんな彼にとって、転機となったのが馬術の訓練でした。
馬の背にまたがり、その足音を、振動を、ぬくもりを、
そして風を全身に感じた時……
命のきらめきに触れたマルクは、動物を愛するようになるんですね。
そして画家となり、カンディンスキーたちと出会い、
動物をモチーフとした数々の傑作を残すわけです。
マルクの作品といえば数年前の青騎士展が記憶に新しいけど、
いつかどこかで、フランツ・マルク展をやってくれたらうれしいなぁ。
それでは、マルクが描いた青い馬をいくつか抜粋。
こちらのサイトでもまとめて見れます。
マルクは青い馬を多く描いている。少年時代の体験によるものなのか。
作品は徐々に幾何学的になっていく。
ここまで形態を簡略化しても、馬だと分かる。
おまけ。馬が印象的な曲です。
もうひとつおまけ。青い馬というところで。
今日も明日もがんばろう。
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