足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ルノワール「劇場の桟敷席(音楽会にて)」(クラーク・コレクションより)

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ワイン色のカーテンを背に、
劇場の桟敷席でくつろぐ2人の女性。
一人はきらびやかな黒のイブニングドレスをまとい、
頬杖をついてこちらに微笑みを投げかけています。
もう一人は白い控えめの衣装で横顔を見せ、
視線の先にはバラの花束が。
ルノワール「劇場の桟敷席(音楽会にて)」。
米国クラーク美術館所蔵の名品です。


ルノワール「劇場の桟敷席(音楽会にて)」
 A Box at the Theater(At the Concert)(1880)
 Pierre-Augustê Renoir




2人の関係が気になるところですが、
やはり主役は左側の女性なのでしょう。
黒のドレスにはたくみに青が用いられ、
つややかな光沢や質感が表現されています。
大きくあいた胸元には花飾りが……あれれ?

ルノワール「劇場の桟敷席」部分



画像だと分かりづらいんですが、
この花飾りだけ明らかに描き方が違うんですよね。
厚塗りでガサガサ乾いた感じというか。
かぐわしい花束の表現と比べると、その違いは一目瞭然です。
なぜこの花飾りだけ?? と思わず首を傾げてしまいました。
黒いドレスの質感を強調するためなのか、
それとも2人の女性の違いを演出するためなのか。
もし後者だとするなら、それは年齢の違い?
それとも、もっと別の物語があるのでしょうか。
桟敷席という空間の性質も考慮にいれたほうがいいのかな。
当時の桟敷席のことについては、こちらでも書いています。



こんなことをいろいろ考えてしまうのは、
思わせぶりな微笑みのせいなんでしょうね。
ちなみに右上には元々男性が描かれていたそうで、
それもまた想像力を刺激させられるわけでして。
画家の術中にはまった鑑賞者は、
絵のとりこになって動けなくなってしまうのでした。



さて、3連休初日はお仕事だったんですが
合間を見て三菱一号館美術館の
「奇跡のクラーク・コレクション」を見てきました。
米国の富豪クラーク夫妻が収集した作品群を紹介するというもので、
モネやピサロ、ドガなど質の高い印象派絵画が揃い踏み。
なかでもルノワール作品はクラーク・コレクションの中核を成しており
今回の展覧会でも22点もの作品が来日しています。
「劇場の桟敷席(音楽会にて)」は展覧会を代表する一枚として、
ポスターやチラシでもおなじみですね。
この他ルノワールの作品は風景画、自画像、静物画と幅広く
ルノワール展と言っても差し支えないくらいでした。
あ、そういえば数年前のルノワール展(新美術館)の
あの作品も展示されてましたよ。懐かしかった♪

三菱一号館美術館_クラーク・コレクション




ということで、今回からしばらく
クラーク・コレクションの作品を紹介していきたいと思います。
ではでは。




今日も明日もがんばろう。
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