足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

モネ「エトルタの断崖」(クラーク・コレクションより)

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これはもう、実にモネらしい一枚です。
そそり立つエギーユ島の先端は陽を受けて輝き、
アーチ状のアヴァル門は揺らめく影のよう。
海面では光の粒がきらきらとさざめき、
その中央にボートらしき黒いシルエットが浮かんでいます。
クロード・モネ「エトルタの断崖」。
これぞ印象派、すばらしい! ……でも、なんか変なんです。


モネ「エトルタの断崖」
 The Cliffs at Étretat(1885)
 Claude Monet




この絵の前に立ったとき、
最初に左側のエギーユ島とアヴァル門のアーチが目に入り、
次いで海、空、右側の断崖へと視線が移動し……その次です。
右下にごろんと置かれた巨大な岩。
なんだろう、この違和感。
まったく別の絵をそこに置いたみたいな居心地の悪さ。
気になりだすと止まらなくて、遠近感も狂ってきます。
大岩をずずずっと動かしたら、なかから天照大神が出てきそう(笑)


しかしこれが印象派の巨匠モネの魔術なのか、
「奇跡のクラーク・コレクション」の作品群のなかでも
忘れがたい一枚になってしまったのでした。
ちなみに「女の一生」で知られる作家モーパッサンは
エトルタで制作に励むモネを見て、
「モネは輝く題材の前にじっとたたずみ、太陽と影を観察し、
降り注ぐ光や過ぎ去る雲をわずかな筆遣いで巧みに描き出していた。
(中略)エトルタの断崖の白い岩肌にきらめく光線を
彼が捉えるのを私は目の当たりにした」と語っています。
光を操る画家の姿は、小説家にとってよほど鮮烈だったんでしょうね。


三菱一号館美術館の「奇跡のクラーク・コレクション」、
モネの作品は「エトルタの断崖」を入れて計6点が展示されていました。
このほか印象派ではルノワール22点を筆頭に
ピサロ(7点)、シスレー(4点)、ドガ(4点)などなど勢揃い。
さらにカイユボットやカサット、マネ、モリゾなんかもあって
うーんやっぱりもう一回行ったほうがよさそうだな。




おまけ。やっぱりKyteが好き。




今日も明日もがんばろう。
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