足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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酒井抱一「秋草鶉図」(琳派から日本画へ より)

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山種美術館で琳派ときたら、
これは見に行くしかないでしょう。
ということで「琳派から日本画へ —和歌のこころ・絵のこころ—」、
前期と後期それぞれ見に行ってまいりました。
まずは前期のみ展示の作品、酒井抱一の「秋草鶉図」を。


酒井抱一「秋草鶉図」
 Autumn Plants and Quail(19th Century)
 Sakai Hoitsu




酒井抱一といえば、京都の俵屋宗達・尾形光琳らによる琳派芸術を
半世紀の時を経て江戸で花開かせた稀代の絵師。
琳派の作風を継承するだけでなく、
浮世絵や円山四条派をも取り込み
叙情的で瀟洒な世界を確立。
要するに、装飾的で「うわーかっこいい!」な琳派の伝統に
「愛らしさ」や「風流」や、情感的なエッセンスを加えた人、と
勝手に解釈しています。
なので、宗達や光琳の作品を前にすると思わずのけぞりますが
抱一やその弟子の其一の作品を前にすると思わずのぞきこんでしまいます。
もちろん作品にもよりますが。


で、冒頭の「秋草鶉図」。
これもまた、実に酒井抱一らしい作品なんですね。
薄、露草、女郎花といった秋の草花が生い茂るなかに
4羽のかわいらしい鶉が描かれています。
配置もおもしろくて、飛び跳ねてから着地するまでを
順に描いていったようなリズム感(向きはバラバラだけど)。
鶉の位置にあわせて楓などの紅色が配置されており、
これもまた絵に動きを与えています。


大地と空の境はなく、金地の空間には黒い月が浮かんでいます。
秋草の「線」と月・鶉の「丸み」の対比も面白い。
そしてこの黒い月、銀泥が時間の経過によって酸化したのかと思いきや
最初から黒く描かれていたのではないか、とのこと。
あえてぽっかり黒を置くという感覚は
やっぱり常人離れしてますよねぇ。


山種美術館の「琳派から日本画へ」は、
宗達、光悦、光琳、乾山、抱一、其一といった琳派の系譜から
琳派の影響を受けた近代日本画を追いかける……だけでなく、
琳派のさらに前段階、平安時代の料紙装飾を取り上げている点で
従来の琳派展と一線を画しています。
ということで、次回は料紙装飾をご紹介したいと思います。




山種の和菓子201303
 おまけ。山種美術館といえば和菓子でしょう!




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酒井抱一と江戸琳派の全貌酒井抱一と江戸琳派の全貌
(2011/09)
酒井抱一展開催実行委員会

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