モーリス・ドニ「セザンヌ礼賛」(オルセー美術館展その2)
「オルセー美術館展」で一番印象に残った絵は
昨日紹介したアンリ・ルソーの「蛇使いの女」でしたが、
作品ではなく画家に対する興味が深まったという点では
モーリス・ドニの作品群がとても印象深かったです。
彼の作品は2回に分けて紹介したいと思います。
まずは1900年発表の代表作、「セザンヌ礼賛」。
180×240cmの大作で、絵画ファンにはいろんな意味でたまらない集団肖像画です。
Hommage à Cézanne(1900-01)
Maurice Denis
画面中央に配される画中画は、
セザンヌの静物画「果物入れ、グラス、林檎のある静物」。
それを挟んで議論を交わしているのが
オディロン・ルドン(左)とポール・ゴーギャン(右)。
セザンヌの絵は、ゴーギャンが実際に所有していたものだとか。
そのほかエドゥアール・ヴュイヤールやポール・セリュジエ、
ピエール・ボナールといったナビ派の画家たちが並びます。
黒衣の画家たちに囲まれたことでセザンヌの絵画が一層際立っていますね。
ちなみに画家たちの後ろの壁に飾られている絵。
中央右側はルノワールの「麦わら帽子の女」でしょうか。
その左側はゴーギャンのタヒチ時代の絵?(タイトル分かる人いたら教えてください)
うぅ、そうなると左端と右上の絵も何か気になってきた。
でもさすがにこれじゃあ想像もつかないですね。
こういう推測も、絵画鑑賞の楽しみ方のひとつだったりします。
ドニの「セザンヌ礼賛」、何回見ても見飽きません。
◆セザンヌ「果物入れ、グラス、林檎のある静物」
◆ルノワール「麦わら帽子の女」
オルセー美術館展のサイトはこちら。
モーリス・ドニの作品は「セザンヌ礼賛」のほか、
「カルヴァリオの丘への道」「テラスの陽光」
「ペロス=ギレックのレガッタ」「ミューズたち」
「木々の中の行列(緑の木立)」など、計10点が展示されています。
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ポール・ゴーギャン「<黄色いキリスト>のある自画像」
クロード・モネ「日傘の女性」
モロー「オルフェウス」
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