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山種美術館の「川合玉堂展」、
こんな作品も展示されていました。
琳派にならってつくられた金屏風、「紅白梅」です。
Red and White Plum Blossoms(1919)
Kawai Gyokudo
「梅花は少なすぎると思える程少なく描くことによって
梅の気品が出る」とは玉堂自身の言葉。
絢爛たる金地に対して梅の花は控えめに、
けれど確かな存在感で香を放っています。
屏風の天地を力強く貫く右隻の白梅に対して、
左隻の紅梅は宙に浮いているような不思議な印象。
根元の高低と奥行きを強調したがゆえに、
金地の異空間がひときわ強まっています。
また、よく見ればこの幻想的な世界に、3羽のシジュウカラが。
無音の世界をかすかに震わすような、
かわいらしい鳴き声が聞こえてきそうです。
玉堂は最初に円山四条派を学んでいただけあって、
花鳥や動物を描くことにも長けていたようです。
「紅白梅屏風」のシジュウカラのほか、
展覧会では馬や兎、鶴、虎、猫などなど
動物を描いた作品も多く展示されていました。
やさしいまなざしで描かれた動物たちもまた、
玉堂作品の魅力であると感じ入った次第です。
今日も明日もがんばろう。