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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

ゴッホ「アイリス」(ゴッホ展より)

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日曜は上村松園のあと、国立新美術館の「ゴッホ展」に行ってきました。
感想としては、だいぶ玄人好みの内容だなぁ、と。
素描や周辺画家の作品が多かったんですよね。
僕は素人なので、ちょっと物足りない気が……。
もう2、3点有名作品があればよかったのにという印象でした。
とはいえ、これは見ておきたかった!という作品にももちろん出会えました。
1890年の作品、「アイリス」です。



アイリス
Irises(1890)
Vincent van Gogh




鮮やかな黄色の壁を背に、あふれかえるような紫の花弁。
極端なまでの色彩の対比、強烈な存在感でした。
サイズも高さ92センチですから、けっこうな迫力なんですよ。
展示のクライマックスがこの作品だったので、
なんとも帰りづらくなってしまって
しばらく絵の前をうろうろしてました。


ゴッホの作品って、決して上手いわけではないと思うんです。
でも、どう考えてもゴッホにしか描けない絵なんですよね。
無尽蔵のエネルギーと制作意欲が一枚一枚に込められていて、
触れたらやけどしそうな、そんな激しさ危うさを感じるのです。
「アイリス」にも制御しきれないほどの情熱のようなものを感じる一方で、
力なくしおれた右下の一房に、当時の不安定な心情が現れているようです。


ちなみに当時、ゴッホは2つのアイリスを制作していたようです。
以下、ゴッホの書簡より。

 僕が制作しているのは、明るい緑を背景としたバラの油彩画1点、
 紫のアイリスの大きな花束の油彩画2点で、
 このうちひとつは背景がピンクなのだが、
 緑、ピンク、紫の配色によって柔らかな階調をもった効果が生まれている。
 それに対して、もうひとつは紫(紫から純粋のカーマインと
 プルシャン・ブルーに至る)の花束が
 鮮やかなレモンイエローを背景として浮き上がっており、
 花瓶とそれが置かれている台には別の黄色の色調がある。
 花束とその周囲のものは比較にならないほど激しい補色の効果を持っており、
 その対照の激しさで互いを強め合っている。



書簡で触れられているもうひとつのアイリスはこちら。
メトロポリタンの所蔵で、背景が淡いピンクですね。

アイリス
Irises(1890)
Vincent van Gogh




「ゴッホ展」は12月20日まで。
公式サイトはこちらです。


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