足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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シーレ「ひまわり」

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夏の熱波に身を焼かれたような
痛々しいまでの姿。
この画家の手にかかると、
太陽の花でさえも死の影をまといます。
エゴン・シーレ「ひまわり」。
その闇は果てしなく、目玉のようにこちらを見据えています。


シーレ「ひまわり」
Sunflower(1909-10)
Egon Schiele




シーレというと、代表作「死と乙女」のように
歪んだ人体描写が思い浮かびます。
ときに関節が軋みをあげそうなほどに
彼が描く人物はこわれている。
けれどこの「ひまわり」は、
死をにおわせながらも毅然と立っています。
葉はちからなく垂れ下がり、黄色い花は散りはてて——
それなのに醜さを隠そうともせずに
無言で立ち続けるのです。

シーレ「死と乙女」
シーレの代表作「死と乙女」。いびつな愛のかたち。





偉大なるウィーンの画家クリムトを追い続け、
しかし師とは似ても似つかぬ作品を残したシーレ。
死や性などタブーに果敢に挑み、
私生活では未成年の少女に卑猥な絵を見せた疑いで拘留されたり
住んでいた町を追い出されたりと波乱に満ちた人生を送ります。
そしてクリムトが亡くなったのと同じ年に、
彼はその後を追うようにスペイン風邪で命を落とします。
黄金の画風さながらに華やかな人生を送ったクリムトに対し、
シーレの生き方はこのひまわりのようであったでしょうか。
まっすぐに芸術に生きたけれど、気がつけばボロボロになっていた……。

シーレ「ひまわり」2
これもシーレの「ひまわり」。覆い被さる大きな花と、その下に咲く小さな花は
クリムトとシーレの関係性をあらわしているようにも見えます。





ちなみに「ひまわり」というとゴッホが思い浮かびますが、
シーレはゴッホの「ひまわり」を称賛していたそうです。
奇しくもシーレの生年はゴッホの没年と一致し、
彼はそのことを強く意識していたのだとか。
長く不遇をかこったシーレですから、
死ののちに名声を勝ち取った
ゴッホに対する思いは強かったのかもしれませんね。



今日も明日もがんばろう。
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