シャセリオー「バルコニーにいるアルジェのユダヤ女性」
今日はずいぶん過ごしやすいお天気でした。
掃除洗濯お昼ご飯をすませて、颯爽と上野まで。
昨日からはじまった東京都美術館の「ルーブル美術館展」、
お目当てはフランス・ロマン主義の画家、シャセリオーです。
Jewish Women at the Balcony(1849)
Théodore Chassériau
テオドール・シャセリオー「バルコニーにいるアルジェのユダヤ女性」。
太陽と海を思わせる鮮やかな衣装をまとい、
バルコニーの手すりにひじをついて語り合う女性たち。
地中海の空がことに美しく、
妖艶さのなかにさわやかな風を吹き込んでいます。
エキゾチックなこの作品は、
アルジェリア旅行での経験をもとに描かれたもの。
会場ではもう1点、シャセリオーの作品が並べられていましたが、
そちらもやはりオリエンタルであやしげな雰囲気でした。
シャセリオーはアングルに学び、ドラクロワに傾倒した画家。
ギュスターヴ・モローの師であり、シャヴァンヌにも影響を与えています。
来たる「モローとルオー展」「シャヴァンヌ展」を前に、
やはりシャセリオーの作品は見ておかねばなるまい! というわけでして。
以前ご紹介したシャセリオーの「エステルの化粧」もルーブル所蔵なんですが、
残念ながらこちらは来日せず…でした。
東京都美術館の「ルーブル美術館展」は
「地中海 四千年のものがたり」という副題がつけられ、
紀元前から順を追って地中海の文化の変遷をたどるという壮大な構成。
そのため美術展というよりは考古学的というか博物学的というか、
正直なところぼくが苦手なジャンルの展覧会でした。
歴史とか地理とか、大の苦手なもので……(笑)
ですので、終盤でシャセリオーやコローなど
おなじみの画家の作品と出会えてほっとしたわけです。
もう少しこのへんの、東方趣味の画家を多く扱ってくれるとうれしかった。
物足りなさは否めないけど、まぁ勉強になったのでよかったとするかな。
これは! っていう彫刻もあったし。
会期は9月23日まで、そのあとはいよいよ「ターナー展」ですよ。
これは! っていう彫刻。「アルテミス、通称 “ギャビーのディアナ”」。
ついでにおまけ。
いま、上野といえばダイオウイカ!
空飛んでました。
今日も明日もがんばろう。
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