伊藤若冲「紫陽花双鶏図」(プライスコレクション展より)
引き続きプライスコレクション展の作品なんですが、
伊藤若冲といえばやっぱりこれ。
鶏でしょう!
Rooster and Hen with Hydrangeas(18th century)
Ito Jakuchu
伊藤若冲「紫陽花双鶏図」。
かっこいい! と思わず声に出てしまいそうな、
凛々しすぎる二羽の鶏が描かれています。
まるで見栄を切る役者のようなお顔ですね。
若冲は庭に数十羽もの鶏を放して
朝から晩まで仔細に観察したそうで、
見るだけで1年、そこから写生に2年を費やしたなんて話もあります。
要するにこれ、庭には二羽鶏がいるの図なわけです。
……失礼しました。
それにしても、鶏の存在感もさることながら
紫陽花やバラの表現も見事。
神気が宿るとはまさにこのことでしょう。
宮内庁所蔵の「動植綵絵」にも同様の構図があり
こちらの「紫陽花双鶏図」が先行して描かれたのでは、といわれています。
なので、どうせだったら「動植綵絵」も見せてほしかったなぁと。
去年アメリカのワシントンで展示したそうで、うらやましい限りです。
さて、前回の記事でプライスコレクションが見られるのは
今回が最後かも……と書きましたが、
下の根も乾かぬうちにちょいと訂正させていただきます。
3年後の2016年が若冲の生誕100周年でして、
それにあわせて東京で若冲展の企画があり、
ついてはプライスコレクションがまた来日かも!?
なんて話がTwitter上で出てまして。
まだまだ先の話なんでどうなるか分かりませんが、
またひとつ、楽しみができました♪
今日も明日もがんばろう。
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