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足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

レンピッカ「スージー・ソリドールの肖像」

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春に渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムでやっていたレンピッカ展。
行こう行こうと思いつつ、結局行きそびれて悔しい思いをしたわけですが
意外なところで彼女の作品に出会いました。
たまたま古本屋で手にした
五木寛之の「ワルシャワの燕たち」という小説の表紙に、
彼女の作品が使われていたんです。


スージー・ソリドールの肖像
Portrait of Suzy Solidor(1933)
Tamara De Lempicka




表紙で使われていたのは「スージー・ソリドールの肖像」。
モデルのスージーは、レンピッカの恋人だったとか。
20世紀前半のパリで人気だった歌手だそうで、
2人はバイセクシャルの関係だったわけですね。
それにしてもこのポージングと造型。
「ゴゴゴゴゴゴゴ」という効果音が聞こえてきそうな。
ジョジョ好きの私としてはたまらない画風です。


作中でもレンピッカは重要な役割を果たしています。
彼女の詳しいことについては、そのまま小説からの引用で。

 アール・デコの時代の代表画家の一人であるタマラは
 1898年にこのワルシャワでうまれた。
 彼女はレニングラードや、パリや、
 ニューヨークや、いろんな街を転々として、
 最後はメキシコで死んだんだ。
 あれはたしか1980年3月18日のことだったと思うがね



レンピッカは、祖国ワルシャワの春を思いながらも
帰ることのできなかったヤクーツク(燕)だったとか。
ちなみに作中では彼女の「自画像」が紹介されています。
たぶんこれのことだと思うんだけど……。

自画像
Self Portrait in the Green Bugatti(1925)
Tamara De Lempicka




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