足立区綾瀬美術館 annex

東京近郊の美術館・展覧会を紹介してます。 絵画作品にときどき文学や音楽、映画などもからめて。

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ヤン・トーロップ「海」

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国立新美術館の「印象派を超えて 点描の画家たち」。
クレラー=ミュラー美術館の所蔵作品を中心とした作品群のなかで
一番の発見は、オランダ出身のヤン・トーロップという画家でした。
それまでは奇妙な線を描く象徴主義の画家として認識していたんですが、
いやはやなんとも。あまりの画風の広さに圧倒されるばかりでした。


ヤン・トーロップ「海」
Sea(1899)
Jan Toorop




こちらはヤン・トーロップ「海」。
淡い色彩が層を成し、寄せる浪とかわる点描作品です。
ほぼ正方形のカンヴァスと、極端な位置に置かれた水平線は
ウィーンの画家グスタフ・クリムトの風景画を連想させます。
トーロップはウィーン分離派展にも参加していたそうなので、
そこでクリムトの影響を受けたのかもしれません。


写実主義の画家としてスタートし、
印象派、新印象派に魅せられて点描作品に挑んだトーロップは、
やがて象徴主義的な作品を多く描くようになります。
退廃的、宗教的、そしてどこか官能的な。
展覧会場では、点描に混じって
こういった象徴主義風の作品も展示されていました。
それはエドヴァルド・ムンクを思わせる、
あやしく暗く、胸が痛くなるような作品でした。
たとえばこの「オルガンの音色」という作品。
波打つ感情をそのまま表現したような、不安定な線が重なります。

ヤン・トーロップ「オルガンの音色」
Organ Sounds(1889-90)
Jan Toorop





この線がやがて意志をもってうねり絡まり、
のちの代表作「3人の花嫁」のような作品に結びついたのでしょうか。
この作品は今回の展覧会には出ていませんでしたが、
実はクレラー=ミュラー美術館の所蔵だったりします。
どうせなら、これも持ってきてほしかったなぁ。

ヤン・トーロップ「3人の花嫁」
The Three Brides(1893)
Jan Toorop




国立新美術館の「印象派を超えて 点描の画家たち」では、
全100点の作品のうちトーロップが13点を占めていました。
点数だけでいえばスーラやシニャック、ゴッホ、モンドリアンよりも多く
これはもうトーロップ展と呼んでも過言ではない(笑)
そのくらい、トーロップの作品は存在感を示していました。
これを機に、彼の名前が広まって別の形で展覧会をやってくれたら嬉しいな。






今日も明日もがんばろう。
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-2 Comments

says..."管理人のみ閲覧できます"
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2013.11.13 22:03 | | # [edit]
スエスエ201 says..."Re: 「3人の花嫁」について"
> 一樹さん

こんにちは。コメントありがとうございます。
大塚国際美術館、一度行ってみたい美術館のひとつです。
「三人の花嫁」もあるんですね!
四国旅行の機会があったらぜひ立ち寄ってみます♪
2013.11.16 11:49 | URL | #- [edit]

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